44話目

「今から君の影隠しを始めるよ」


僕は独り呟く

身寄りのない君は花やら何やらを持って目を瞑っているだけで、返事はない

僕はわざとらしく溜息をついて、君に最後の言葉を贈る


「こんな僕を拾ってくれてありがとう」


勿論君からの反応はない

少し寂しいなと苦笑しながら、僕は君を埋葬する

君が笑った気がした

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