3話 洞窟内


 全員で洞窟に入ったところで、二人を見ると雨のせいでルビアとミアの服装が透けて下着が薄っすらと見えた。


(あ、まずい)


 俺はすぐさま二人に言う。


「二人とも、服が透けているからミアの魔法で洋服を乾かした方がいいかも......」


 すると、二人は一瞬にして顔を真っ赤にして


「「ノア、後ろ向いてて!!」」

「あ、はい」


 二人に圧倒されながら、後ろを向いて二人から視線を外す。すると、すぐにミアが風魔法を使って、三人の洋服を乾かし始めてくれた。そして、洋服が乾いたタイミングで二人が


「「こっち向いていいよ」」


 ルビアとミアに言われて、恐る恐る二人の方を向くとまだうっすらと顔が赤かく、ルビアから言われる。


「それでノアは見た?」

「......」


(いや、なんて答えたらいいんだよ!!)


 ここで正直に見たなんて言ったら、二人は羞恥心を持ってしまうし、逆に見ていないなんて言ったら俺の信頼が落ちてしまう。そう考えていると


「で、どっちなの!?」

「み、見ました。ごめん」


 すると、ルビアとミアがお互いを見ながら、小声でボソッと話始めた。


「もっといいの来ていればよかった」

「ね......」

「え? 何か言った?」

「「何でもない!!」

「あ、はい」


 その後、何とも言えない空気の中洞窟を見回していると、洞窟内が思ったよりも綺麗で声を出してしまうと、ルビアと声がハモってしまった。


「「きれい」」


 するとミアが満面の笑みで


「そうでしょ!! 人族でこんな場所あまりないと思うの」

「あぁ」

「うん!!」


 ミアの言う通り、ここまできれいな洞窟が人族が住んでいるところには、そうないと思う。それほど誰にも汚染されずに自然と重なり合っている洞窟になっていた。


「こういう場所は他にもたくさんあるの?」

「そうだよ!! 私たちは、自然を極力壊してはいけないってルールがあるからね」

「「へ~」」


 ルビアとお互いそれを聞いて驚く。俺たち人族は、木などを伐採してでも建物を作るが、先程行ったエルフの村は自然を壊さないように、木などと組み合わせて家などを作っていたもんな。


 その後、俺たち三人で軽い雑談をしているところでふと思い、ミアに質問をする。


「なんで俺たちをエルフの国に呼ぼうと思ったんだ?」

「え?」

「俺もいずれエルフの国には行ってみたかったけど、今すぐじゃなくてもよかったんじゃないかなって思ってさ」


 そう、エルフの国に行かなくちゃいけない理由があるわけじゃないし、今すぐじゃなくてもよかったんじゃないかなって思っていた。すると、ミアが顔を赤くしながら


「だって......」

「ん?」

「だってノアのことをパパとママに紹介したかったんだもん!!」

「え?」


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