★第12話……エピソード6……各地の反乱始末の参考資料です。

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インド洋海域世界の主要商品……東から見ていく

(1)香料諸島

丁子ちょうじ「クローブ」、肉豆蔲にくずく「ナツメグ」、白檀びゃくだん……注①、沈香じんこう……注②、黒檀こくたん……注③、蘇芳すおう木……注④、蜜蝋みつろう……注⑤

(2)インドシナ、フィリピン、ボルネオ

象牙、アンバー香……注⑥、蜜蝋、樟脳しょうのう

……注⑦、沈香、鼈甲べっこう……注⑧、白檀、真珠

(3)マラッカ、マライ、スマトラ

銀、沈香、白檀、竹、蘇芳木、金、樟脳、鼈甲、生薬、胡椒、檀香……注⑨、蜜蝋、森林資源

(4)ジャワ

沈香、檀香、丁香ちょうこう、鼈甲、胡椒、米、蘇芳木、白檀、アンバー香

(5)アラカン、ペグー、ビルマ

米、ラック、バター、油、塩、玉ねぎ、にんにく、からし、白砂糖、安息香、沈香、竹、チーク、麝香じゃこう……注⑩、銀、宝石、ルビー

(6)ベンガル、アッサム

肉、魚、米、小麦、麝香、沈香、金、銀、宝石、象牙、木材、綿花、綿布、犀角さいかく……注⑪、

(7)南インド、スリランカ「セイロン」

真珠、各種宝石類、檀香、沈香、胡椒、肉桂にくけい……注⑫、カルダモン……注⑬、カネッラ……注⑭、ジンジャー……注⑮、木材、米、象牙、熱帯植物、果実、砂糖、ココヤシ

セイロンで高く売れる物……米、銀、銅、水銀、白檀、カンバヤの織物、カスト「黒色の織物」、多量のマンタゼ「カンバヤ産の織物」、ヴィスピセ「粗い綿織物」、白布、パレアカテの衣服、胡椒、丁子、肉豆蔲、肉豆蔲花

(8)シンド、クジャラート

宝石、銀、綿布、染料、木材、砂糖、土器

(9)マルディヴ、ラクシャディーバ

ココヤシ「油、繊維」、宝貝、アンバー香、乾燥魚、鼈甲

(10)ソコトラ島、ソマリア

アンバー香、乳香……注⑯、没薬もつやく……注⑰、竜血……注⑱、蘆薈ろかい……注⑲

(11)ペルシャ湾岸

綿布、亜麻、織布、馬、真珠、ナツメヤシの実、陶器

(12)南アラビア、ハドラマウト

没薬、乳香、馬、アンバー香、鼈甲

(13)エチオピア

金、象牙、家畜、鼈甲、犀角、肉桂、没薬、奴隷

(14)東アフリカ

奴隷、象牙、皮革、鼈甲、アンバー香、犀角、金、鉄、家畜、木材「マングローブ」

以下の出典は「東方諸国記」トメ・ペレス著

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★カンバヤ「グジャラート」の商品

 この地域にある絹織物のすべて、綿織物のすべて。それは20種類ほどの種類の織物で、何れも高価である。

玉髄、インディゴ、土産の若干のラック、プショ「カシミール原産の草。根は芳香を持っており、乾燥して香に利用する」、カショ「アカシア科の樹木から採取される黒色の樹脂で、薬用に用いられる」、多量の良質の阿片、にがよもぎ、ホウ砂「ホウ砂(ホウシャ)とは、天然鉱物の一種で、主に乾燥材や除草剤、殺虫剤などに使われています。家庭用のクリーナーや食品保存料としての役割も持っていて、そのまま排水されても環境に優しいことから、結晶状のまま、またはスプレーにして掃除に利用する人も増えています」、木綿、多量のさぼん草、なめし革、皮革、蜂蜜、蜜蝋、食料品では小麦、大麦、雑穀、ごま油、米、バター、肉、および類似の品々、各種の粗質の陶器。これらはすべてここの産物か、内陸部を通じて近隣の諸王国から運ばれてくるものである。


 カンバヤに住んでいるグジャラート人は、多くの船をあらゆる地域に航海させている。すなわちアデン、ホームズ、ダケン王国、ゴア、バティカラ、マラバル全土、セイロン、ベンガラ、ペグー、シアン、ペディル、パセー、マラッカに向けてであって、そこに多くの商品を運んで行って、他の商品を持ち帰る。したがって、彼らはカンバヤを豊かに、また立派なものにしている。


 特にカンバヤは2本の腕をのばし、右手でアデンを握り、左手でマラッカを握っている。これは重要な航路であって、他の場所への航路はそれほど重要ではない。

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★カイロとの取引

 カイロの商人はイタリア、ギリシア、およびダマスコからアデンに来る商品、すなわち多量の黄金、銀、辰砂しんしゃ、銅、薔薇水、呉絽ごろ綟り織もじりおりで織られる、薄く透き通った絹織物の一種」、臙脂えんじ「エンジムシの雌から採取する赤色染料。臙脂色」、各色の毛織物、水晶、ガラス製品、武器。「貨幣となった金銀と貨幣にするための金銀」、珊瑚、鉛、ミョウバン、サフラン。

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★アデンとの取引

 アデンの商人は上記の商品の他に多量の洋茜ようあかね「布を堅牢(けんろう)で美しいトルコ赤に染めることのできる、アカネの根から得られる色素の主成分。世界最古の天然染料の一つである。日本でも洋茜(ようあかね)として用いられてきた」、乾ぶどう、阿片、薔薇水及び馬。


 アデンはそれらの商品をゼイラ、バルボラ、海峡「紅海」内にあるスアケン諸島、およびアラビアから入手する。

彼らはカンバヤに取引に来て、マラッカから来るあらゆる品物、すなわち丁子、肉豆蔲、肉豆蔲花、白檀、蘇木、絹織物、真珠母、麝香、陶器およびマラッカの商品の中にあるその他の品物、および土地の「産物である」米、小麦、さぼん草、インディゴ、バター、油、玉髄、セヴィリヤ製のような質の悪い陶器、あらゆる織物を、ゼイラ、バルボア、ソコトラ、キルワ、メリンディ、マガダショ、およびその他のアラビアの各地との取引のために持ち帰る。この取引はアデンの船とカンバヤの船とで行なわれ、どちらも数が多い。


 他のすべての地方とは、一つの商品と他の商品とを交換しているが、どちらも他方がなければ生活を維持することが出来ない。各国についてその商品をさらに知りたいと思う人は「見返りとして各国から」持ち帰られる品物を知らなければならない。それぞれの国についてそれぞれが持っている商品を検討するからである。

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★マラッカで取引する商人

 カイロ、メッカ、アデンの人々は1回の季節風ではマラッカに到着することは出来ない。またペルシア人、ホルムズ人、ルーム人、トルコ人、およびアルメニア人のようなこれと同類の人々は、都合の良い季節にグジャラート「カンバヤ」の王国に多量の高価な商品を携えてくる。彼らはグジャラート王国に来てから、この国の船に仲間を集めて乗り込む。


★カンバヤからマラッカに向けて同行する商人

 このカンバヤ王国は、マラッカと取引を行っていたので、次のような国の商人が同地「マラッカ」に向かう船にグジャラート人を仲間に加えるためにやって来ていた。


 彼らの一部は自分の商品を委託して派遣し、自分たちは当地に滞在していた。またある人々はみずから出かけて行った。彼らはマサリ人、カイロの人々およびアデンから来た多くのアラビア人が主であった。


 彼らとともにアビシア人、ホルムズ人、キロワ、メリンディ、マガダショ、モンパサの人々、およびペルシア人、すなわち、ルーム人、トルクマン人、アルメニア人、ギラン人、シラスのコラサン人などであった。


 彼らはマラッカに沢山住んでいる。またダケンの王国の人々も、カンバヤで多くの仲間を見つけていた。


 カンバヤの取引は大きく、多くの種類の多量の織物、粗質の衣服、種子、すなわち胡椒草「実を調味料とする」、ひめうぃきょう、アメオ、

ころは、蕪のような根「プショ」、ラックのような土「カショ」蘇合香およびその他の品物を運んで行って、マルコ、バンダ、シナのあらゆる高価な商品を積荷して帰って来た。また彼らは以前大量の黄金を運んできていた。


 彼らはこのような仲間を大勢集める。彼らは上記の諸王国からカンバヤ市にグジャラートで価値のある多量の商品を携えて来る。人々はそれによって大きな利益を上げる。カイロの人々は商品をトロに運び、トロからジュダへ、ジュダからアデンへ、アデンからカンバヤに運び、同地で価値ある商品を売りさばき、すでに述べたような仲間を集めて他の商品をマラッカへ運ぶ。

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★カイロ、アデン、メッカからの人々の運んでくる商品

 カイロの人々はヴェネティアのガレア船が運んでくる商品を携えて来る。それらは多くの武器、臙脂、各色の毛織物、珊瑚、銅、水銀、辰砂、釘、銀、数珠玉、水晶玉、金メッキされたガラス玉である。この他に黄金、薔薇水、ラクダの毛で織った織物などがある。


 メッカの人々は多量の阿片、薔薇水およびこれらとほぼ同様の商品、多量の蘇合香を携えて来る。


 アデンの人々はグジャラートに多量の阿片、乾ぶどう、洋茜、インディゴ、薔薇水、銀、およびカンバヤで珍重される染料を携えて来る。この他に黄金と、ゼイラからもたらされる馬とが含まれている。


 ペルシア人、トルコ人、アルメニア人が彼らの仲間になって来る。彼らは積荷の仲間を集めるためにグジャラートに来る。そして3月にそこを出港してマラッカへの航路を直航する。帰航に際しては、マルディヴァ諸島に立ち寄って行く。


 グジャラートからマラッカには毎年4隻の船が来る。それぞれの船の商品は1万5千、2万、3万クルサド……注⑳の価値があり、最低のものでも1万5千クルサドである。


 またカンバヤ市からは毎年1隻が来るが、それは疑いもなく7,8万クルサドの価値がある。


 彼らの携えてくる商品はこれらの地方で珍重される30種類もの織物である。

彼らはまた蕪のような根であるプショと、粘土に似ているカショとを携えて来る。彼らはまた薔薇水とカンバヤとアデンの阿片を携えて来る。また種子、臙脂、壁掛および多くの香を携えて来る。彼らは40種類の商品を携えて来る。


 カンバヤと、オノールまでのダケン王国は第1のインディアと呼ばれ、また両国の国王はそれぞれインディアの王という称号を称している。この両者とも有力で、騎兵と歩兵を多く持っている。300年以前からこの地方にはイスラム教徒の王が居る。


 この2つの王国の中で、カンバヤ王国はすべての点でダケンの王よりもはるかに進歩している。


 主要な見返り品は丁子、肉豆蔲花、肉豆蔲、白檀、真珠母、少量の陶器、少量の麝香である。彼らは極めて多量の蘆薈ろかいを入手する。また若干の安息香を入手する。


 彼らはこれらの香料で積荷をするほかに他の品物を適当に積荷する。かれらはこの他に黄金と多量の白生糸を入手し、また錫、多くの白い紋織絹「かれらはそれを手に入れるために大いに努力する」、各色の生糸、ルーム人、トルコ人、アラビア人のためのバンダから来る羽毛をとる鳥「それは同地で大変珍重される」を手に入れる。


 彼らはマラッカの主要な取引を握っている。彼らは百分の六の税金を支払っている。そしてもし船の積荷を鑑定人に評価してもらいたい時には、評価された額を支払う。これらはグジャラート人の習慣になっていることで、マンダリの不法な徴収を避けるためである。


 これは百分の六の他にベンダラ、ラサマナ、トムンゴ、シャバンダールに対し、それぞれ百につき一の織物を支払うからであって、それぞれの織物の種類はそれぞれ相手が誰であるかに応じなければならないのである。商人はこれを非常な圧迫とみなしている。


 このため人々は船の評価を行う。グジャラート人の船は、最低でも七十万ティマである。これは2万1千クルサドで、彼らはこれから百分の六の割合で税金を支払う。

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注① ……白檀びゃくだん

 ビャクダンはビャクダン科ビャクダン属の半寄生の熱帯性常緑樹。英語名からサンダルウッドともよばれる。爽やかな甘い芳香が特徴。香木として利用される。 リンネの『植物の種』 で記載された植物種の一つである。 ウィキペディア

注② ……黒檀こくたん

 コクタンは、カキノキ科カキノキ属の熱帯性常緑高木の数種の総称。 インドやスリランカなどの南アジアからアフリカに広く分布している。 木材は古代から世界各国で家具や、弦楽器などに使用され、セイロン・エボニーは唐木のひとつで、代表的な銘木である。 ウィキペディア

注③ ……沈香じんこう

 沈香は、熱帯アジア原産ジンチョウゲ科ジンコウ属の常緑高木。代表的な香木の一つ。 風雨や病気・害虫などによって自分の木部を侵されたとき、その防御策としてダメージ部の内部に樹脂を分泌、蓄積したものを乾燥させ、木部を削り取ったものである。 ウィキペディア

注④ ……蘇芳すおう

 スオウ「蘇芳、蘇方、蘇枋」は、マメ科ジャケツイバラ亜科の小高木。インド、マレー諸島原産。

心材は蘇木「ソボク、スボク」と呼ばれる。心材や莢からは赤色の染料ブラジリンが取れ、その色は蘇芳色と呼ばれる。飛鳥時代から輸入され、公家の衣服に使用された。

 漢方薬として駆瘀血,通経,鎮痛,抗炎症薬,産後悪阻,閉経,腹痛,月経不調,癰痛,打撲傷などに用いる。

花は黄色、5花弁、円錐花序。枝に棘がある。

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注⑤ ……蜜蝋みつろう

 蜜蝋はミツバチの巣を構成する蝋を精製したものをいう。蝋は働きバチの蝋分泌腺から分泌され、当初は透明であるが、巣を構成し、巣が使用されるにつれて花粉、プロポリス、幼虫の繭、さらには排泄物などが付着していく。

 養蜂において蜜蝋以外のものを基礎として巣を構築させた場合、それらが蜜蝋に混入する可能性もある。 ウィキペディア

注⑥ ……アンバー香

 香水の香料に使われる「アンバー」や「アンバーグリス」。動物由来のオリエンタルな香りで、中国では「龍涎香(りゅうぜんこう)」と呼ばれ、古来より高級香料として重宝されていた。


 アンバーグリスは、マッコウクジラの体内で作られた病的結石を由来にした香料であると言われている。クジラの体内で生じた結石が排出され、砂浜まで流れ着いたことが発見のきっかけであった。

 また、クジラの死骸を解体するときにも体内から採れる場合があるが、すべてのマッコウクジラがこの結石を持っているというわけではない。非常に希少価値が高く、高価な価格がつけられている。


 アンバーグリスは、アニマルノート特有の深みのある甘い香りである。女性の色気を引き立たせる、セクシャルな香りでもある。

主張はそれほど激しくなく、落ち着きのある香りである。

注⑦ ……樟脳しょうのう

 クスノキから採った、芳香のある揮発性の白い半透明の結晶。セルロイド・無煙火薬などの原料。また防虫剤にする。

「虫よけの木」として知られている、楠(くすのき)。


 独特な芳香を持つことから、「臭し(くすし)」や「薬」が “クス” の語源になったともいわれている。そしてオランダ語では楠から抽出される結晶をカンフルといい、医薬品・香料・セルロイドの原料など、古くから世界中で使われてきた。

注⑧ ……鼈甲べっこう

 鼈甲は、熱帯に棲むウミガメの一種・タイマイの甲羅の加工品で、背と腹の甲を構成する最外層の角質からなる鱗板を10枚程度に剥がして得られる。色は半透明で、赤みを帯びた黄色に濃褐色の斑点がある。


 日本では黄色の部分が多いほど価値が高く、西洋では褐色部分が多いほど価値が高い。 工芸品の素材に使われる。 ウィキペディア

注⑨ ……檀香だんこう

 中国、東南アジアから輸入される木材のうち、芳香を伴うものの総称。栴檀(せんだん)、白檀(びゃくだん)、紫檀(したん)など。

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注⑩ ……麝香じゃこう

 麝香は雄のジャコウジカの腹部にある香嚢から得られる分泌物を乾燥した香料、生薬の一種である。ムスクとも呼ばれる。 ウィキペディア

注⑪ ……犀角さいかく

  サイの角(つの)。漢方で、粉状にして解熱・鎮静・解毒薬に用いる。

黒色と白色とがあり、黒色のものを烏犀角(うさいかく)と称して珍重した。 精選版 日本国語大辞典.

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注⑫ ……肉桂にくけい「シナモン」、ニッケともいう。香辛料

 シナモンは、ニッケイ属の複数の樹木の内樹皮から得られる香辛料である。主に、スリランカや南インドなど熱帯地方原産のセイロンシナモン 、中国やインドシナ原産のカシア 、ニッキ を示す。

 

 北アメリカではカシア が、最も多く販売されている。 カシア の樹皮は桂皮と呼ばれる生薬であり、多くの方剤に処方されている。 ウィキペディア

注⑬ ……カルダモン

 カルダモンは、ショウガ科のショウズク属とアモムム属の複数の植物の種子から作られる香辛料である。

 どちらの属もイギリスおよびインド亜大陸原産である。これらは小さな種子鞘によって識別される。鞘は断面が三角形、紡錘形であり、薄く紙のような外殻と小さく黒色の種子を持つ。 ウィキペディア

注⑭ ……カネッラ

 Canellaは、フロリダキーズからバルバドスまでカリブ海に自生する樹木であるCanellawinterana種を含む単一特異性の 属です。

 その樹皮はシナモンに似た香辛料として使用され、一般名はシナモン樹皮、野生シナモン、ホワイトシナモンになります。

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注⑮……ジンジャー

 ショウガ「生姜、生薑、薑。学名は Zingiber officinale」はショウガ科ショウガ属の多年草であり、根茎部分は香辛料として食材に、また生薬として利用される。熱帯アジア原産。各地で栽培されている。

注⑯……乳香にゅうこう

 乳香とはムクロジ目カンラン科ボスウェリア属の樹木から分泌される樹脂のこと。乳香の名は、その乳白色の色に由来する。

  古くからこの樹脂の塊を焚いて香とし、または香水などに使用する香料の原料として利用されている。


  香以外にも中医薬・漢方薬としても用いられ、鎮痛、止血、筋肉の攣縮攣急の緩和といった効能があるとされる。 ウィキペディア

注⑰……没薬もつやく

 没薬とは、ムクロジ目カンラン科コンミフォラ属の各種樹木から分泌される、赤褐色の植物性ゴム樹脂のことである。

 外国語の転写からミルラとも呼ばれる。 ウィキペディア

注⑱……竜血

 ソコトラ島に生息する竜血樹の樹脂、古来より止血に用いられ、染料にも使われる。

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注⑲ ……蘆薈ろかい

〘名〙 アロエのこと。葉の液汁を薬用にするという。

※大和本草(1709)一一「蘆薈 其味苦く臭くして、気味共に甚あしし。苦きゆゑに虫をころす」

注⑳……クルサド

クルサド(Cruzado)は同時のポルトガルの通貨単位で、1クルサドはおよそ3.5gの金貨でした。

ルイスフロイスは、日本の貨幣価値を当時のポルトガルの通貨単位に換算して記録しています。

当時の換算レートは、

金1枚(金44匁=金10両)=43クルザド

銀1枚(銀43匁)=4.3クルザド

でした。

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