第10話 焼き鳥

あーだりぃ学校かー。

早送りできねぇかなー。

って!!

うぉーなんじゃこりゃあ!!!

ほんとにもう夜になったぞ!!



ん??



なんだ夢か。

ま、そうだろな。あはは。

そういや今日の朝ご飯はなんかいつもと違う匂いがする。


「お母さんおはよう。」


「おはよう野井流。」

「最近野井流部活いつもよりももっと頑張ってるみたいだから朝ご飯あなたの好きな焼き鳥にしたよ。」


「なにーー!?」

「なんと!!これは俺の中での焼き鳥の王、ぼんじりではないか!!」


「今日も頑張りな青年。」


「んっがほばります!!おはあはん!!」


「うふっ。面白い子ね。」


今日の朝ご飯はやばかった。

いつもよりも幸せな朝だったな。




俺にもやれよ。



ん??



・・・



ま、いいか。


「ご馳走様。お母さんありがとうな。」

「行ってきます。」


「いってらっしゃい。」




しかしなんか変だな。声がしたな。


まさかあの時の。


もう1人の俺がいるなんて事ないよな。


怖い。


俺は、僕は、1人でいいんだ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る