第19話


「どうだった、有馬くん」


「あ、あー…うん、そうだな…」


「ん?見えたの?私のステータス…?」


「いや、何もみてないです」


「え、見えなかったの?」


「あ、いやいや、その…ステータスは見えたぞ?」


「…?」


あまりのことにあたふたしてしまう俺。


本当にみてはいけないものをみてしまった。


好感度って…これ、俺に対してのってことか…?


好感度:70%


「…」


なんで70パー超えてるんだよ…


俺何かしたか…?


ひょっとしてあれか?


吊り橋こうか的な何かか?


「あれ、有馬くん。なんか顔赤くない?」


「そ、そうか…?暑いからじゃないかな…」


「そんなに暑い…?私はちょっと肌寒いくらいだけど…」


「…」


「…」


「そ、そんなことより、とりあえず先に進もうぜ。ええと…マップの右上に集落っぽいものがあるんだっけ?」


「あ、うん。ちょっと待ってね…マップ!」


そう言ってスキルを発動し、マップを確認し出す上原。


俺はなんとか話を逸らすことに成功し、ホッと安堵したのだった。



「暗くなってきちゃったね…」


上原が周囲を見ながら呟いた。


夕刻。


日は落ちる寸前で、視界がだいぶ暗くなってきていた。


結局、あれから数時間ほど森の中を進んだのだが、俺たちはいまだ集落には辿り着いていなかった。


「すまん…俺が色々寄り道したから…」


どう考えても俺のせいであるため、俺は素直に謝る。


「あ、有馬くんのせいじゃないよ!!だって、ガチャのおかげでたくさん強いスキル手に入ったでしょ?今後絶対役に立つって!」


優しい上原がそんなことを言って励ましてくれる。


「そう言って貰えると助かる」


「うん!一緒に頑張っていこう!」


ぐっと拳を握る仕草をする上原。


少し気分が上向きになる。


「そうだな…すまん。じゃあ、今日はここら辺で野宿にするか」


「そうだね」


その後、俺たちは寝転がれるくらいのスペースを森の中に見つけ、野宿をすることにした。


道中でうさぎっぽい小動物を仕留めて、亜空間に収納していたため、それを取り出して夕食とした。


腹が減っていたからだろうか、俺の火魔法で焼いたそのうさぎっぽいやつの肉はかなり美味しかった。


腹が膨れた俺たちは、変わるがわる見張りをして、睡眠をとることにした。


最初は、上原を寝かせて俺が見張りをすることに。


「おやすみ、有馬くん」


「ああ。何かあったらすぐに起こすから、安心して眠ってくれ」


「うん、ありがと」


目を閉じた上原はすぐに寝息を立て始める。


今日一日いろいろあって疲れたんだろうな。


「…」


俺は眠気に耐えながら周囲を警戒しつつ、朝から今までのことを頭の中で思い返すのだった。




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