第12話


「スキルを…共有?」


「そうだ」


俺の言葉を反芻する上原に頷いた。


「その方が今後の方針も決めやすいんじゃないかと思って」


「た、確かに…!うん、わかった!」


コクコクと頷く上原。


それに伴って豊かな胸がふるふると揺れた。


俺は思わず明後日の方向へ視線を向ける。


「あれ?有馬くん?」


「な、なんでもないぞ?なんでもない…ええと…それじゃあ、言い出しっぺの俺からスキルを明かそうかな!!」


誤魔化すように言った俺は自分のスキルについて上原に伝える。


名前はスキルガチャで、その能力はガチャを回し、スキルを手に入れられるというもの。


ガチャを回すためのポイントは、モンスターを倒すことによって得られるらしい。


またランクはGだがギャラクシーのG。


これは俺の予想でしかないが、多分、エレナが言っていたように弱いスキルではないと思う。


大体そのようなことを俺は上原に伝えた。


「すごい…!それってたくさんのスキルが手に入るってこと…!?」


俺の説明を聞いた上原が目を見開いた。


「書いてあることをそのまま解釈すればな」


「強くない!?全然役立たずのスキルなんかじゃないよ!!」


瞳を輝かせてそんなことを言う上原。


「あ、ありがとう…」 


俺は照れ臭くなって頭をかいた。


「じゃ、じゃあ…今度は上原のスキルを教えてくれるか…?」


「あ…うん」


途端に上原の表情が暗くなった。


「上原…?」


「あ、ごめん…その…有馬くんに言いたくないわけじゃないけど…わ、私のスキル…本当に物凄く弱くて…」


「そうなのか…?」


「うん、がっかりしないでね…」


そう言って上原は自分のスキルを俺に教えてくれた。


スキル名はマップ。


その名の通り、地図のスキルだ。


半径数キロの地図がいつでも見られる、要はそういうスキルらしい。


「ご、ごめん…しょぼくて…」


「いやいやいや、すげー使えるスキルだろ」


肩を落とす上原を俺は励ます。


「全然使えないスキルじゃないって!確かに戦闘向きではないが…ゲームとかだとマップ機能は必須だし…便利なスキルに変わりはないだろ?」


「そ、そうかなぁ…?」


上原が顔を上げる。


「ああ、本当に便利だと思う。というか、マップスキルって今の俺たちにはもってこいのスキルじゃないか?うまくすれば、人のいる場所まで辿り着けるかもしれないぞ?」


「た、確かに…!」


上原の瞳に希望が灯る。


よかった。


少しは自信を取り戻してくれたようだ。


「それじゃあ…早速だけどそのマップスキルを使ってみないか?その後で俺のスキルも試そう」


互いのスキルがわかったところで、俺はそれぞれのスキルを順番に試してみることにした。


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