第26話 と言う事で、これはもはやチートでは無いのでは…?
俺は今修行をしている。地面にケツを付けて胡座(あぐら)をかきながら目を瞑っている。
ん?何でこんな事をしてるかって?それがさ、昨日寝る前にソニーラが俺の部屋に来て俺の能力について色々聞いてきてさ、んでぇそれに応えてたら、ソニーラがめっちゃ天才的な事を言ってきてよ、それが、【イメージトレーニングしたら実戦しなくても能力が上がるんじゃないか?】って。
いや天才かよ。それ聞いた瞬間、今日が待ち遠しくて堪らんかったわ。そんなこんなで今こうして能力が上がってクソ強最強チート主人公になった事を想像してる。
これで能力上がったら俺ほんまに最強になるよ?何分、何十分イメージしたか解らんけど、満を持してもう少しやるか。
……………………二時間後………………………
もうどんだけやったかな?結構やった気がする。俺の中のイメージがえげつない事になってる。
どれ、目を開けてステータスを確めるか。
右腕の測定器を作動し、ステータスを表示させる。しかしそのステータスを見た瞬間、理解が追い付かずに時が止まった。
【葛城千智】Lv.109 HP42/∞ (異国の民)
《火魔力:120(上限∞)》《水魔力:98(上限∞)》
《風魔力:97(上限∞)》《光魔力:102(上限∞)》
《闇魔力135(上限∞)》《打撃魔力178(上限∞)》
《未解放特殊潜在能力:不明》
《解読能力》《浮遊》《能力透視》《演技》
《侵食》《冷静》《戦略》《超見切り》
《ド根性》《覚悟上等》《ホームラン王》
《起死回生》《漢気》《友好》《護衛》
《死神の加護》《魅力》《誘惑》《色気》《NTR》《デンジャラスキッカー》《五感鬼神》
《無邪気》《魂の投手》《アイコンタクト》
《調整》《記憶抹消》《心の潜入》《疑り》
《判断力》《妄想癖》《イメージング》
《実現化》
嘘だろ?能力が跳ね上がってるじゃねぇかよ…。
レベルもゼータ達を優に越した…。
えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇッ!!(汗)
こんなのアリかよ!?実戦を持たずして想像だけでレベルやら能力が上がりやがったぞ!?
俺は事態を理解できずに困惑していた。まさか想像しただけで強化されるとは思っても見なかった。しかし、数値が上がっていても実際に上がっているかは解らん。
…試しに何か使ってみるか。でも周りに被害を出す訳にはいかんからなぁ。どうしよう…。あ、そう言えば前に城の上空で爆発が起きた時にリーナさんに何でこの城の上空で爆発が起きたのにそこから下に何も被害が無いんですか?って聞いたら、ある程度の攻撃は防げる程のフィールドを張ってるって言ってたっけ。ちょっと頼んでみっか。
リーナさんの元に行き、「試したい事があるので俺の周りに大体直径15mぐらいのフィールドを張ってくれませんか?」と頼むと二つ返事でOKしてくれた。城の近くに少し広い更地があるから、そこにフィールドを張ってもらう。
フィールドを張り終わったリーナさんは少し離れた所で不思議そうな顔をして木の幹に腰かけて俺を見ていた。
とりあえず物は試し。やってみるっきゃない。
フィールド内で両手を前に突き出し、火魔力を全身に集中させる。身体中が熱くなり、フィールド内に熱気が現れ始めた。よし、放ってみるか。
そのまま全身の集中力を手から放つ様にし、俺は適当な技の名前を叫ぶと共に、両腕を顔の前でクロスさせる。
千智「爆神拷発…バーニクスマクロフィネンスッ!!」
次の瞬間、俺の目の前で今まで見たことのないレベルの大爆発が起こる。その威力はアタオカ。耳鳴りが激しくなるレベルの爆発音、震度6ぐらいの地震が来たのかと思う様な地響き、俺を覆い尽くす凄まじい熱気。全てにおいてヤバかった。そして何より、俺が立っている所を中心に直径15m程、そう、リーナさんが張ってくれたフィールドの大きさでクレーターが出来ていた。クレーターは結構深く、俺の腰ぐらいまで穴が空いていた。
だが不思議な事に撃った張本人の俺は無傷だ。
爆発による煙が晴れるとフィールドにヒビが入りだし、「パリーン」と音を発てて俺を覆っていたフィールドが割れた。
リーナさんの目が点になって口があんぐりと開いている。そのビジュアル、キャラ的に大丈夫なのか?
とりあえずクレーターから出る。するとリーナさんが近付いてきて少し動揺している様子で俺に語りかけてくる。
リーナ「情報凝視で見てみたけど、本当にあれだけでここまでの事が出来るのね…。」
まぁ驚くのも無理無いだろうな。実際に実行した俺でさえ動揺してんだからさ。とりあえず今日はイメージングを強化してレベルとかをぶち上げるか。
俺はリーナさんに礼を言うと自室に籠り、ひたすら自分が強くなるイメージを行った。
……………………………………………………………
突如として様々な異国の民が増えた国、【イヴェンタ】。元は平和で害の無かったこの国にその様な現象が見られたのは約七年前から。一番最初に来た異国の民は【赤義カンナ】と言う一人の青年。そして赤義カンナがここに来てより約一年後、異常とも言える速度で異国の民が増え始めた。
その異国の民にも【種族】と言うものが存在する。元よりこの国にも【種族】は存在し、【火神族】【水神族】【風神族】【光神族】【闇神族】の五つの種族。異国の民もそれと同じく【獣人族】【魔女族】【エルフ族】等、その他様々な民が存在する。この現象により、イヴェンタの世界バランスが乱れ、数年に渡って問題視されていた。
しかし、その異国の民の増加は止まること無く、赤義カンナが来てから七年間、無定数に異国の民が増え続けた。
そして、つい二週間前の事。このイヴェンタを恐怖に陥れる事件が起こる。それは異国の民である魔王の君臨。それと同じタイミングでミリリアと名乗る女神の出現。でもこの国の異国の民のほとんどがミリリアを知っていた。何故ならこの国に来る直前に全員会っていたからだ。まさかその時の死神が女神だったとは思っても見なかったと全員が言っている。
だが、今やミリリアはイヴェンタの頂点まで達する程に崇められ、讃えられている。
この女神…何か裏があるだろ…。俺はそんな気がしてままならない。ましてや魔王と呼ばれている葛城千智に国を案内した時、奴の目にはそんなものは感じられなかった。これは…引き続き調査が必要な様だな。
おっと、名乗り忘れていたが、俺はルーク。光神族の神の末裔にして、昔軽い伝説って語られてた一般能力者だ。
………………………………………。
あれからどんぐらい経っただろうか。外はもう暗くなってて月が顔を出している。部屋には夕食の匂いが漂い、リーナさんが支度をしているのが解る。推定でだけど、五時間は経過したんだろう。よし、そろそろ終わるか。
目を開けて背伸びをしながらあくびを奏でる。とりあえず火と闇と打撃の魔力を上げようとして、この三つをずっっっっっっとイメージしてた。たぶん相当上がってると思うけどなぁ。
右腕の測定器を作動し、ステータスを見た。しかしその時、俺の目玉が飛び出さんばかりの光景を目の当たりする。そして超速度でリーナさんに報告しに向かった。
食卓に着くとリーナさんは既に夕飯を並べ、食べる準備に入っていた。俺が「バタン!!」と扉を勢い良く開けると、「どうしたの?」と言わんばかりの表情で見つめてきた。俺は汗を流しながらリーナさんに測定器のステータスを見せる。するとリーナさんは驚いた態度で固まった。
そう。俺のステータスは格段に跳ね上がっていたのだ。それがこれだ。
【葛城千智】Lv.198 HP23/∞ (異国の民)
《火魔力:450(上限∞)》《水魔力:98(上限∞)》
《風魔力:97(上限∞)》《光魔力:102(上限∞)》
《闇魔力465(上限∞)》《打撃魔力472(上限∞)》
《未解放特殊潜在能力:不明》
《解読能力》《浮遊》《能力透視》《演技》
《侵食》《冷静》《戦略》《超見切り》
《ド根性》《覚悟上等》《ホームラン王》
《起死回生》《漢気》《友好》《護衛》
《死神の加護》《魅力》《誘惑》《色気》《NTR》《デンジャラスキッカー》《五感鬼神》
《無邪気》《魂の投手》《アイコンタクト》
《調整》《記憶抹消》《心の潜入》《疑り》
《判断力》《超妄想癖》《イメージング》
《実現化》
勝ったわ。ってか、どう言うこと?いやまぁ、そのまんまなんだけどさ。戦わずして戦力が上がるっておかしくない?
何かゼータやレイドに申し訳なくなってきたな。
まぁ何はともあれ強くなった事に変わりはない。今はこれを喜ぶとするか。
色々とあったけど、とりあえずやる事やって寝よう。
その後、俺はベッドに入って一日を終えた。
【今日の千智のステータスチェック!!】
さっき写したの見て(笑)
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