第23話 と言う事で、決着の時が来ました。
ジータのボールが飛んでくる。それを【見切り】を使って避ける。外野に飛んだボールをソニーラが拾う。ソニーラは微笑みながらボールを俺に優しく渡してくれた。
ソニーラ「私は当てる気はないからな。」
楽しくなってきた(笑)
外野のレイドにボールを投げ、レイドが俺に渡す。このやり取りをしながらフーゴに狙いを定め、投げる。しかしボールは見事にキャッチされそのボールはジータに渡された。
目がマジになってるジータのボールにはえげつないぐらいの火のオーラが纏わりついていた。そしてフーゴの風魔力がそれにプラスされた。
…これアリ?勢いがダンチだ…!!
まぁこれも【見切り】で避ければ良いだけ…何ッ!!
俺は足を捻ってしまいその場に崩れ落ちる。次の瞬間、ボールが【バシィィィィィンッ!!!】と最高に気持ちいい音を発てながら俺に直撃した。そしてアウトになった。ボールが当たった場所から煙が出ている。《起死回生》《護衛》のお陰でダメージは軽減されたものの痛いな…。
俺達のチームは負けた。「ゲームセット」と言うリーナさんの声がすると同時に俺のメンバーが駆け付ける。
その様子を他所に俺は腕を後ろに回し無抵抗を見せながら悲しい顔と声でセシル達に語り掛ける。
千智「あんた等の勝ちだ…。約束通り、戦おうかと思ったが、さっきのドッヂボールで負けた時点で、俺の負けだ…。さぁ…殺せよ。ただ、一つだけ約束して欲しい事がある…。俺が死んでも、コイツ等だけは助けてやってくれ…。それが俺の最後の願いだ…。」
今の台詞に俺の渾身の演技力をぶち込んだ。そしてその演技が吉と出たのだろう。敵チームの全員がプルプルと小刻みに震えながら泣きそうになっている。
あともう一押しだな…!!
千智「さぁ…名残惜しくならない内に…グスン…!!」
涙を浮かべた瞬間、セシルが俺に抱き付きながら涙を流し始めた。
セシル「もういい!もう…いいから…!!」
それに続いて他の奴等も泣きながら俺に寄り添う。挙句の果てにレイド達まで泣き始めた。
ここまで効果が覿面だったとはな…。まぁリーナさんには効いていないが。
泣きながらセシル達に礼をしながら俺が魔王ではなく、ミリリアにハメられたと言う事実を《演技》《侵食》を使い植え込んだ。
今日一日で仲間が六人も増えた。これからの異世界ライフが楽しみになってきたな…!!
人数が増えれば遊ぶ内容の幅も増えるし…いや待てよ、食料とか結構しんどくなってこないか?町まで行ってもまたミリリアに洗脳されでもすりゃ堪ったもんじゃないしな。とりあえず必要なのは小麦粉、野菜、肉の3つか。水や火は各々の力で何とでもなるからいい。
これを踏まえて夜、リーナさんの所へ行き、この事について話し合いをした。その結果、肉の調達は男メンバー何人かに森に出てもらい狩りをする。
野菜の調達も同様に男メンバーに取ってきてもらう。
問題は小麦粉だ。どうしよう?
と言う事で、知力の高いセシルに聞いてみる。
セシル「こここ、小麦粉にゃら…小麦から生成しゃ、しゃれる訳であって…し、しょの、小麦は涼しくて乾燥した、と、所に出来りゅから…も、森に行けばあ、ありゅと思…う…////」
千智「そっか!!ありがとな!!」
セシル「はひゅぅん////」
との事だったから男メンバーに全部任せるのもあれだから小麦はミーニャやリミナ達に任せよう。運動神経が抜群のあの二人なら軽い魔獣やらが来ても余裕だろ。よし、割り振りは決まったな。
後は、寝るだけだ!
じゃ!皆おやすみ!!
【今日の千智のステータスチェック!!】
【葛城千智】Lv.79 HP82/∞ (異国の民)
《火魔力:59(上限∞)》《水魔力:32(上限∞)》
《風魔力:61(上限∞)》《光魔力:20(上限∞)》
《闇魔力35(上限∞)》《打撃魔力105(上限∞)》
《未解放特殊潜在能力:不明》
《解読能力》《浮遊》《能力透視》《演技》
《侵食》《冷静》《戦略》《超見切り》
《ド根性》《覚悟上等》《ホームラン王》
《起死回生》《漢気》《友好》《護衛》
《死神の加護》《魅力》《誘惑》《色気》《NTR》《デンジャラスキッカー》《五感鬼神》
《無邪気》《魂の投手》《アイコンタクト》
また増えたなぁ~。って、この《魂の投手》って潜在能力は要るのか?(汗)
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