第19話 走り続ける(7月4日)

 今年は盆に動けぬと見込み、今日は黒川温泉を訪ねている。

 山野の深い所に来てまでやることが執筆というのは我ながら可笑しくてたまらないのであるが、いかに書けぬ日でも弛まず書いた方が良いようである。

 以前止まった際には、戻すまでに少々時間がかかった。

 繁忙期であれば相当に難しいのであるが、一文でも書き進めれば調子というのは維持できる。

 本当に全く書かぬ日を入れるのであれば、それはしっかりと書き上げた直後であるべきで年に今は十日もあるだろうか。


 いや、この小文を続けている限り、短くとも日々の執筆が止むことはない。

 食日記とその日の出来事を書き記すという日々必ずできることを載せている以上は、いかに遅くなろうとも更新が可能である。

 冒頭の部分を除いた時に人様に見せられるものとなっているのかとは思うが、それもまた一つのドキュメントのように見ていただければ幸いである。


 繁忙期と公募の締め切りを考えれば、そうなる日は近い。


【本日の出来事】

◎熊本豪雨より一年

 ここ数年水害が立て続いているが、よくよく考えてみると水害自体は日本各地で起きていたものの、ここまで各地の情報に心を痛めて来なかっただけなのかもしれない。

 長崎大水害は知識としてあったものの、白川の大水害は熊本に来るまで知らなかった。

 年を取るということはより広く物事を見るようになり、その分だけ様々なものを蓄えてしまうのかもしれない。

◎アニサキス食中毒により営業停止 熊本市

 食中毒は人が物を食べる上で最も身近な敵と言うべきであろう。

 ただ、アニサキスを避けようと思うのであれば、熱を加えるか冷凍したものを口にすればよいだけである。

 とはいえ、言うは易し行うは難しであり、ついつい刺身に手を伸ばしてしまうのも仕方のないことだろう。

 電気を流すことで防ぐ技術が発見されたとのことであるが、果たして身は無事なのか。

 こうしたことを思う度に、私の食に対する業の深さを感じずにはいられない。


【食日記】

朝:ヌク

昼:ヌク

夕:以下の品書き

 食前:リンゴ酢

 前菜:季節の五品(胡瓜・フキのきんぴら・南瓜煮・ローストビーフ・バイ貝)

 吸物:茗荷のお吸い物

 小鉢:紅ます南蛮

 小鉢:ほうれんそうのお浸し

 煮物:夏野菜の揚げびたし

 刺身:紅ますの刺身

 向付:馬刺し

 揚物:鮑と夏野菜の天婦羅

 焼物:山女魚の塩焼

 蓋物:そばの実茶碗蒸し

 主菜:味彩牛の陶板焼き

 甘味:リンゴゼリーとフルーツ(オレンジ、ぶどう)

 御飯、味噌汁、香の物、ビール小瓶1、日本酒()四合

他:タリーズブラック1、ビール小瓶3

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る