名探偵ピカチュウ ー19.5.7.

監督:ロブ・レターマン



「ピカチュウ以外も、みるとこいっぱい!」

知らない。

ポケモンはゲームもアニメもグッズでさえ、親しんだことがない。

そこに世間との温度差を感じ、これは埋める良いきっかけと鑑賞する。


そんな私でも問題なく楽しめたところが、単純にすごい。

説明臭くもなく、露骨な楽屋オチもなく、拍子抜けすることない画面に

複雑すぎない筋書きなどなど、

押さえるところを押さえたオーソドックスな造りが気を散らせることなく、

ドキドキはらはら最後まで鑑賞させてくれたように思う。

物語もよくできていて、振り返るとジンワリ心に沁みたり。


ピカチュウ、ピカチュウとはやし立てられているが、

案外抜きでもファミリー向けの良作なのでは、と見る。



いい脚本(スジガキ)はあるものの、まんまじゃあどこか華がない。そこでキャッチーにするためポケモンとタッグを組んで、書き下ろしたのではないか。

思わせるほど、これをポケモンでする必要はあったのかという物語だったし、完成されていた。

だが幾ら良作だとしても人目を引かなければ、その良さも伝わらないわけで、

「ポケモン」的要素は物語を見てもらうためには欠かせないよなぁ、と思う。

モノカキでもエンタメなら筋書き上、必然性がなかろうと、キャッチーなもの、ハイライトは確保しておくべきだと思う。

「ポケモン」だからで足を運んだワタクシや、真のポケモンファンのように、

そこが入り口となりはじめて内容に触れてくれる人がいるのだから、無視することはできないよなと思うのである。

本作はその辺りのかけ合わせが絶妙だったなと振り返る。

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