63
紗凪は前向きになり、過去のトラウマにも打ち勝つ力もついた。何より金池がいる。
服装も流行りを取り入れたコーデに、話し方もかなりハキハキしてきた。もう僕が守ってやる必要もないだろう。紗凪は一人で立てる。
そんな紗凪も、今年で高校を卒業。
卒業後、二十歳になった時に、金池との結婚まで決定している。金池は実家の仕事をついでいて、そこそこ収入もあるから安心だろう。
二年後か、楽しみだな。
あかりちゃんはというと、三年生になった時、一年生から猛烈アタックされて付き合うことになったみたいだ。歳下の男の子が可愛くて仕方ないみたいで、とにかく、本当に良かった。
あかりちゃんは、歳下キラーの素質がありそう。
そして僕はというと、
「のじゃ」「のじゃぁ」「のぢゃ」
「あーっ、もう! 暴れないでー」
今年一歳になる三つ子に囲まれて夢咲モールでお買い物だ。あぁそうだよ……出来たんだから仕方ないだろ! ちゃんと責任もあるし、何より。
僕はコイツが大好きだから。
何を隠そう、元生徒会長、鸞子である。
「お主は何をしているのじゃ? はやく工具を見に行くのじゃ」
「いや、工具じゃなくて子供服を見に来たんだろ? それよりこの、
「わ、我のお腹にはもう一人おるのじゃから、お主が頑張らねばならんじゃろ。全く、お主の元気さには驚きなのじゃ。ほれほれ、レッツショッピングなのじゃ〜」
まぁ、幸せな日々だ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます