第137話 8章:ブラッディドリーマー(22) SIDE 宇佐野
SIDE 宇佐野
難波君にお弁当を作ってきてしまった……。
私が男子にこんなことする日が来るなんて、思いもしなかったよ。
勝手に他人にお弁当をおしつけるなんて、よく考えたらものすごい暴挙な気がするけど、ラブコメなんかだとよくある展開だし大丈夫だよね?
気持ち悪がられたりしないよね?
うう……こういう時の知識がマンガからしか引っ張れない自分が恨めしい。
パソコンルームでのお礼って言えば、食べてはもらえるよね?
ほとんど冷凍食品だけど。
クッキングお父様を読んで勉強してみたけど、上手くできなかったんだよね。
白鳥さんはすごいなあ。
綺麗で勉強もスポーツも、そして料理も完璧。
私なんかとは全然違う。
でも、初めて好きな人ができたんだもの。
立候補するくらいいいよね。
かなうなんて思わないけど。
はぁぁ……。
私ももっと明るくなれたらな。
そうだ、私も難波君のこと、名前で呼んでみようかな。
カズ……。
うぅ……やっぱりムリ!
ムリムリムリ!
ちょっと遅くなっちゃった。
そろそろ難波君が休憩時間に入っちゃう。
あれ……?
たしか、ラジオのパーソナリティーさんを控え室に案内したら休憩のはずなんだけど……。
難波君ならクラスに一回顔を出そうとすると思ったんだけどなあ。
この廊下を通るはずなんだけど、どうしたんだろう?
トラブルじゃなきゃいいけど。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます