第五十三話 怪我をした妖精

俺達は雨が降り続ける国ウィールに向かう道中、モンスターと遭遇した。


 「はあああああああああああああああああっ」


 俺はゴブリンを聖剣エリデリートで討伐する。

 かなり使い心地がいい剣だな。


 「何かいるぞ?」

 「うん?」


 ラファが指差した方角に小さな妖精とも思える何かが倒れていた。


 「怪我してるのか」

 「珍しいな。妖精なんて」

 「アイリス回復頼めるか」

 

 アイリスは「はい」と言って魔法を使用する。


 「極回復魔法発動」


 アイリスが回復魔法を使用すると見る見るうちに怪我が治っていく。

 そして妖精が意識を取り戻した。


 「あ、ありがとう。私襲われて」

 「大丈夫か。もう心配ないぞ」

 「優しい人たち。ありがとう」


 妖精は小さな体で深々とお礼をする。

 しかし誰に襲われたんだろうか?

 襲った奴は酷い奴だ。


 「私の名前はネフィー。妖精の森から来たの」

 「俺はレイン。後ろの二人はアイリスとラファだ。宜しくな」

 「宜しくレイン、アイリス、ラファ」


 取り敢えず俺の手のひらに乗せる。

 それにしても凄く小さいな。

 妖精を生で見るのは初めてだ。


 「誰に襲われたんだ?」

 「黒いフードを被った冒険者だよ。急に空を飛んでたら攻撃されて」

 「そうか大変だったな。良かったら目的地まで一緒にいてやろうか?」

 「いいの!?」

 「ああいいぞ」


 ネフィーは凄く喜んでいる。

 羽を大きく羽ばたかせている。

 感情の表れだろう。


 「それで目的地は?」

 「夢の国ムーンランド。そこに私の姉が居るの」

 「夢の国ムーンランド? 何処にあるんだ」

 「分からないの。でも何処かにあるって。病気のお母さん治す為、そこに実っている果実が必要なの」

 「そうか。なら手伝うよ」

 

 俺はアイリスとラファの方を見た。

 すると二人も強く頷いた。


 「ありがとう。凄く嬉しい」


 ネフィーは満面の笑みで笑って見せた。

 

 「スキル砂幻を獲得しました」

 「何!?」


 どういう事だ!?

 今回のバグ化は誰かを助けることだったのか?


 スキル【砂幻】

 効果:相手と相手が放つ攻撃を3秒間停止する。


 使いどころによっては強力なスキルだな。

 しかし一向にHPや攻撃力などが∞にならないんだが。

 うーんエターナル攻略の道はまだまだ遠いな。


 「じゃあ夢の国ムーンランドの情報を聞くため雨の国ウィールに向かうか」

 「そうですね。何か知っている人がいるかもしれませんし」

 「だな。あそこは謎が多いからな」

 「皆ありがとう」

 「気にするな。これも何かの縁だ」


 こうして俺は妖精ネフィーの願いを叶えるため夢の国ムーンランドを探すことにした


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