第三十九話 アイリス、魔法を授かる

 従者アルガーンを撃破した後俺達は大きな扉を開けて最奥地へと足を踏み入れた。

 

 「ここが最奥地か」

 「あれは棺桶ですかね?」

 「そのようだな」


 黒い棺桶が一つ狭い部屋に置かれている。

 それ以外は何もない。


 「開けてみますか?」

 「ラファの鑑定が先だな」

 「ラファお願いします」


 ラファはコクンと頷く。

 そして棺桶を鑑定する。


 「どうやら棺桶の中には初代国王の死体が眠っているようだ」

 「そうか。安全だな」

 「開けてみるぞ」

 「ああ」


 ラファが棺桶を開ける。

 そして中を覗き込もうとした瞬間、アルガーンの時と同じく思念体が現れる。


 「よくぞ来た挑戦者よ。いや冒険者かな。私の名前は御存じの通りリッデルド・アルデリア。アルデリア国の初代国王だ。ここまで来た褒美だ私が会得した魔法を授けよう」

 

 そう言ってリッデルド・アルデリアは両手を重ね合わせるようにしてある光を出す。

 そしてその光が球となった。


 「魔法に適性を持つものは?」

 「私です」

 「では君に授けよう。名は?」

 「アイリスです。いいんですか私で?」

 「ここまで来た褒美だ。誰かに授けたくてね。でもその前に死んでしまったんだ。だが授けたい思いが思念体として私をこの世に留まらせた」


 成程それでか。

 恐らくアルガーンも似たような理由だろうな。


 「レイン私でいいんですか?」

 「ああ構わない。俺はバグ化で強くなる」

 「ありがとうございます。では私が授かります」


 こうしてリッデルド・アルデリアが作り出した光の球がアイリスの体の中に溶け込んでいく。


 「ではさらばだ。君達に会えて良かった。感謝している」

 「ありがとうございます。御達者で」

 「ありがとうアイリス」


 そう言ってアルデリア初代国王リッデルド・アルデリアは成仏した。

 

 「この魔法は!?」


 アイリスが授かった魔法は極回復魔法。

 魔法【極回復魔法】

 魔法効果:対象のHPを1万回復する。


 「これは強いです。1万回復させられます」

 「魔力消費量は高いがな」

 「まあでもレインが居ればレベルはどんどん上がるので問題なしです」

 「まあそうだな」


 アイリスは満足そうな表情で笑って見せた。

 良かった。アイリスが強くなって。

 因みにアイリスとラファのレベルが格段に上昇した。


 レイン、レベル1。HP1100。攻撃力2600。防御力2500。

アイリスレベル350。HP4000。攻撃力1500。防御力2800。

ラファレベル280。HP3000。攻撃力1200。防御力1400。


 俺よりHPも防御力もアイリスは上だ。

 悔しいぞ。

  

 「俊敏が無限になりました」

 「はい!?」

 「寿命を追加しました」

 「え!?」


 まさかバグ化の条件って悔しい気持ちか?

 そして寿命って何!?

 俺は早速ステータスを開く。


 「ステータスオープン」


 ステータス

 名前【レイン】

 年齢【15歳】

 寿命【∞】

 レベル【1】

 HP【1100】

 MP【50】

 攻撃力【2600】

 防御力【2500】

 命中率【∞】

 俊敏【∞】

 魔力【10】

 幸運【1】

 SP【∞】

 スキル【強化】【神速】【煉獄】

 固有スキル【経験値0】

 装備

 武器【魔剣アーレード】

 武器耐久値【∞】

 武器効果:漆黒の斬撃を飛ばせる。

 防具:【竜の盾アーグメント】

 防具効果:相手の攻撃を2度弾き返す。(相手の攻撃力が高い場合でも可能)

 防具耐久値【∞】

 防具効果:相手の魔力を一度の戦闘で10吸収できる。

 アクセサリー【アルデリアの指輪】

 アクセサリー効果:自身の攻撃力を1400アップ。そして相手の攻撃力を1500ダウン。

 アクセサリー2【降下の指輪】

 アクセサリー効果:相手の防御力200ダウン。

 アクセサリー3【増幅のネックレス】

 アクセサリー効果:HPを1000上昇させる。

 アクセサリー4【魔防の指輪】

 アクセサリー効果:自身の防御力700アップ。

 アイテム【アイテムボックス】

 アイテムボックス内部【ハイポーション×99、スキルポーション×99、毒消し×99、水と食料×99、赤い鱗、ダークドラゴンの牙、ブルーエンドの鱗、翼、牙、内臓器官、青炎袋、ブラックスライムの涙、髑髏の塊】

 お金【∞ガルド】

 

 え!? 寿命無限って俺死なないの!?

 遂に不老不死まで手に入れたのか。

 

 「バグって凄すぎる」


 俺はこの日俊敏と寿命が無限になった。

 とうとう不老不死になってしまった。


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