第二十九話 巨竜との戦いその1

 突如空中から巨竜が出現した。

 エターナルの出口は無数にあるのか?


 「おいやばいだろ何だあれ」

 「見たことねえ大きさだ。何だあのドラゴン」

 「俺が討伐してやる」


 フレンディア国に激震が走る。

 そして同時にフレンディア国民の魔導士達の誰もが討伐を試みる。

 何せ狩れればレベルは爆上がりだろう。更には貴重なアイテムもドロップできる筈だ。

 巨大国家フレンディアには凄腕の魔導士達が居る。

 中にはハンターランク500を超える強者もいる様だ。


 「ラファ鑑定を頼む」

 「分かっている」


 ラファが全身が青い鱗で覆われた巨竜を鑑定する。


 「HP10000。攻撃力3000。防御力4000だ」


 は!? 強すぎだろ。

 これがエターナルに生息するモンスターなのか。

 巨竜の名前はラファ曰くブルーエンドドラゴン。

 文字通り全てを終わらす青いドラゴンだ。


 「はああああああああああああっ!」

 「うらあああああああああああっ!」

 「はあああああああああああっっ!!」


 凄腕の魔導士達が各々の固有スキルを使い、ブルーエンドドラゴンに挑んでいく。

 しかし全く歯が立たず返り討ちに会う。

 そしてブルーエンドドラゴンは両翼を大きく羽ばたかせて風圧で国中の建物を破壊する。

 俺達は頑丈そうな建物の中で攻撃を回避する。


 「どうしますか? 放っておくわけにはいきませんよね」

 「ああ。だけど俺の攻撃力は2000だ。魔除けの指輪と降下の指輪を用いても攻撃が通らない」

 

 魔除けの指輪でブルーエンドドラゴンの攻撃力は2700にダウンする。

 降下の指輪で防御力は3800にダウンする。

 だがそれでも強すぎる。


 「ブレスが来るぞ」


 ラファが空を見上げて俺達に言う。

 青い炎を凝縮したような丸い球体を放ってくる。


 グウオオオオオオオオオオオオオオオオオ!


 一発目が俺達の逆方向に向かって放出された。

 その威力は凄まじく巨大国家フレンディアの三分の一を破壊した。


 「これは不味いな」


 フレンディア国に現在滞在している最高の魔導士の攻撃力は1900。

ハンターランクは600だ。

つまりフレンディア国に居る魔導士ではブルーエンドドラゴンには到底及ばない。

勝つことは不可能である。

 もうバグ化しかない。


 「二発目が来るぞレイン。お前のバグ化しかない」

 「信じています。レイン」


 ラファとアイリスがそう言葉を口にする。

 そしてブルードラゴンの二発目が俺達に直撃する。

 が、その攻撃は俺の新たなスキルによって防がれた。


 「スキル煉獄発動」


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