男性キャラ:ふたつのタイプの男



 現在、公開している恋愛ミステリー作品『彷徨える王』。


 主人公は女性です。

 彼女の周囲には、性格的にまったく正反対のタイプの男性たちがいます。どちらも、女性に人気のあるタイプだと思って書いているのですが。


 ひとりは弁護士の仕事をする頼り甲斐のある優秀なメガネ男・・・五月端道隆

 ひとりは王族の末裔で、誰をも惹きつける魅力を持つ危険な男・・白川ジオン


 さて、どちらの男を選ぶのか、主人公。究極の選択が必要になります。いや、そんな立場になってみたい、わたし。主人公、うらやましい! 自分の願望、ちょっと入れてます。


 これが女性だった場合も同じですよね。

 穏やかで癒される女性がいいのか、あるいは、妖艶な美女に翻弄されたいのか。


 作品は書きあげたのですが、この部分、ずっと迷っているんです。

 最終話で彼らが生きているかは、この際、ネタバレになるので、そっとしておきます。(ハッピーエンドですけど、一応。エンタメ作品は最後は気持ちよくないとと思っているんです)


 さて、主人公黒城櫻子は、どちらの男性を選んだらいいのか迷います。

 あなたが櫻子なら、どういうタイプの男性がお好きですか?


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 さて、この作品にレネさまから、下記のようなコメントをいただきました。

 登場人物の櫻子が、愛する男の前で、冷静すぎるというご指摘です。

 なるほどとは思います。


『女性というものは、本当に男を愛した時、しかもその愛が本当に全身全霊からである時、全くかわるのでは、と思います。たとえば櫻子が弁護士でも、ジオンに頼まれれば窃盗でも何でもやるかもしれない。いや、やるでしょう。ジオンは狂気を孕んだ男かもしれないけど、全身全霊の愛は、狂気です。

 私は個人的に、櫻子をその世界まで連れて行ってほしい。たとえジオンが連続殺人犯でも、櫻子はかまわない』


 全身全霊で男を愛した場合。

 狂ったようになって、盗みも辞さない。なかなか、そういう経験を持つ女性も少ないかもしれないです。


 そもそもですが、若い頃、わたしは少し醒めたところがあって、お付き合いした数人の方と、常に自分のなかに醒めたものを感じていました。


 一度だけ、から、とても夢中になった人がいました。

(この男、自分調べ最高のイケメン:さらに、諸々の大人の事情から、こうも付け加えておきたい。わが夫は、その上を行く完璧なイケメン。誰がなんと言おうとここは譲れない。もう自堕落、適当、いい加減なわたしには、ほんともったいない。申し訳ない。結婚以来ずっと誕生日には心のこもった手紙とプレゼントをくれるという稀有な人だっ! ほんっと申し訳ないっ!)


 さて、その自分から夢中になったはじめての男でも、やはり相手の頼みなら窃盗でもは、たぶん無理です。という前に、おそらく、そんなことを頼む男に冷えてしまうんです。

 だから、もしかすると、わたしは全身全霊で男を愛したことのない女かもしれません。

 

 ごめんなさい、レネさん。

 わたし、そういう激情型の女性がちょっと苦手なタイプで、たぶんそういう女性を主役にしたら、うまく書けそうにないのです。


 レネさんの最新エッセイをご紹介します。

『つげ義春の旅路』レネさん著

 https://kakuyomu.jp/works/16817139557999484744


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 さて、コメント繋がりで、もうお一人、ご紹介したいです。

 いつも、すごく丁寧に読まれた感想を書いてくださいます、おだしのぶ様。おだ様のコメントを読むことで、わたしの書いたものが読者の方にどう伝わっているのか詳しく理解でき、毎回、心待ちにしています。


 下記は小タイトル「孤独な兄の謎 3」の時にいただいた内容です。


『櫻子さん、からかわれようが茶化されようが、とにかく彼女の身体全体に詰まった悲しみや怒りを追い出して、お兄様の真実を知るために前に進みたがってたのですね。

 とにかく、前を向く。とにかく、前に一歩足を踏み出す。

 そうすることがお兄様の真実を知る近道であり、そしてそれ以上に櫻子さんが櫻子さんであり続けることが出来る唯一の方法だと彼女が信じているような気がして、なんだか彼女らしいのが嬉しく、でもそんな彼女の執着が哀しくて。


 コービィさんが言う通り、何者かが櫻子さんを監視しているのも確実で、そして監視に必要な情報を誰かが漏洩しているのも確実ですね。

 お兄様が末裔だったとして、そしてご遺体がお兄様だったとしたら、財団としては祀り上げるべき末裔を失ってしまったことになりますが、それでも櫻子さんの動向が監視されているというのは、お兄様が(もしくは末裔が)未だ生きているのでは、と思わせますね。

 そして、櫻子さんが末裔に手が届くことを恐れているような。

 コービィさん、櫻子さんを散々揶揄ってますが、ひょっとしたら櫻子さんの内心の嘆きを感じ取ってワザと、という気もします(考え過ぎですね、私)。

 だってコービィさんが辞去した途端、櫻子さんダウン、よほどメンタルが弱ってらっしゃる様子です。

 そうか、観光ビザで入国し、ニューヨーク、溺死体があってデトロイト。

 コービィさんには何やら引っ掛かりがある様子ですね、調査に期待です。

 でも櫻子さん、寝る前にちゃんと五月端さんに連絡入れてあげて!(きっと心配してる筈)

 櫻子さん、絶対チェリーと呼ばれるの、内心では嬉しがって、そして気に入ってる気がします。

 そして帰国後五月端さんに「サッキー!」とか呼び掛けて「私、チェリー」とかドヤ顔すると思う。


 そんなエピローグだと、いいなぁ(なんだか、櫻子さんは五月端さんと幸せになって欲しいのです、恋愛脳の私は)』


 おだ様、五月端派ですね。


 さて、作者冥利につきるコメントですよね。おださまの作品は下記になります。


『モールス・コードで、愛を ~地球防衛艦隊の職場恋愛~』

 https://kakuyomu.jp/works/1177354054934170083


 大変な力作です。


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 現在公開中のミステリー作品です。お読みくださると、とても嬉しいです。


 https://kakuyomu.jp/works/16816927863278356267

『彷徨える王【横溝正史ミステリ&ホラー大賞応募作品】』


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