幕間 コメント(一)

   『海と家』二階堂文雄のコメント


【よかったところ】

●美しい物語をつくりたいって気持ちが作品全体から伝わってくる。

●文章のキレもまずまず。柳間はたぶん小説用の耳がいいんだろうね。だから文章のリズムがいいんだと思う(最後のリフレイン好き!)


【悪かったところ】

●三十枚の枠で群像劇は難しいんだって! 一人あたり四、五ページじゃ登場人物に深みが出ないし、読んでいてぎゅうぎゅう詰めな感じがする。力技を使うには、まだまだ技術不足!

●ぎゅうぎゅう詰めにも関係してくるけど、柳間は書きたいものを全部書こうとするから、構成のバランスが上手く取れないんだと思う。プロットの段階からある程度「いる話」「いらない話」を選別していったほうがいいんじゃないかな。

●連想ゲーム式の発想って枠を逸脱しない分、話の展開が予定調和になりがちだから気をつけて。あまりにも分かりやすいと「次はこうで……はいはい、その次はこう来るよね」って読者が途中で飽きちゃうから!


【総括】

●作者が面白いと思うもの。読者が面白いと思うもの。このシーソーゲームは、創作者の永遠のテーマだね。

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