4と3の穢れ
「もう辞めてくれ、これ以上責めないで欲しい」
それが言えたらどれ程良いだろう。息が詰まる。
正義のヒーローなんか存在しない。
人間の心というのは醜くて汚くて、とても卑劣だ。自分だってそう。
結局自身が一番可愛らしい。
自らの命が危ういので我先に。他はどうでもいい。
うるさい、善人ぶるな。
数人で群れ、一人を攻撃する姿を見た。哀れだと思った。
自分がされた仕打ちだというのに記憶が無い。まるで他人事。
もしかすると、思い出せない方が幸せかもしれない。
本当は僕の方がよっぽど汚いのだろうか。
大雨の中、きしむような風。知らない場所を歩いている。
雷の音も聞こえていたが、そんなことは関係ない。
ああ、言われなくても知ってるよ。悪いかよ。
いつからかずっと独りで生きていた。
今となってはただの落ちこぼれ。落ちるところまで落ちたよ。
僕に構うな、自分勝手はどちらだ。穢れた化け物が。
何度だって言うさ。人のことを嘲笑って楽しいか。
もう僕は知らないよ。勝手にしてくれ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます