落とし主
実家の植木に猫が落とし物をすると前に書いたことがあります。それで、落とされないように、色々な手を打ってますが、今ぐらいの時期になるとちょぼちょぼと枯れた葉っぱなんかも出てきて、そうしたらその隙間にやられるんですよね。
この間はカラカラ天気が続いた時、まさに猫が来ないように花壇の上に防御用に置いてあった、風で飛ばないように薄く土が盛ってあるプランター、それに嫌がって入らないように曲げた針金を刺していたところのちょっとした隙間にやられてました。カラカラに乾いてて、すぐには気がつかなかったんですが、金ばさみで挟んで捨てておきました。それだけでよかった。
その落とし主らしき猫が、時々実家の玄関に入ったところに座ってたりするんです。「ここは自分の場所」みたいに。それで玄関を開けて入ると、いつも同じコースを少しずつ移動して奥に行き、最後はこの間カラカラの落とし物をしてあったプランターのところから、お隣に逃げていきます。
最近、ちょこちょことこの落とし主と出会うんです。明らかに前より遭遇回数が増えてる。なんでだ? そして私が近づくと、
「なんだこの不法侵入者は」
みたいな目でこっちを見る。
うーん、不法侵入はそっちの方だと思うんだが。そう思いながら近づくと、やっぱりかなり奥に逃げていく。
「こらこら、何しとん」
と、声をかけながら進むと、追われるように逃げていつものようにお隣に飛び込んだ後、今度はもう少し違う場所から実家の奥の家のベランダに飛び込んだ! いやそっちにも行くんかーい! ちょうどスマホを持ってたので(玉すだれが満開なのでその写真を撮るつもりだった)、そのベランダにいる姿を写真に撮って、かなり近くまで行くことができました。
どうするかなと近づいたら、よくテレビで見る「シャー」とかじゃなく、なんか、
「ぎゅるる~」
みたいに威嚇してましたが、きっちりカメラ目線の写真が撮れました。
通ってると猫の臭い残ってるんですよね、通り道に。だからよそを通ってもらおうとハッカ油をまいたりもしたんですが、すぐに香りがなくなるので、ちょっとしたらまた猫の臭いになってます。
餌付けしてるのは近所のおばさんだと思います。何匹かの猫がそこで何かもらってるの見たことがあるし。どうせならそこにすればいいのにと愚痴ったら、
「猫は餌をくれてる人の家には落とさないからね」
と、猫に詳しい友人に教えてもらったので、いっそうちも餌付けしてやろうかとも思ったんですが、下手に責任問題になっても嫌なので、とりあえずは見つけたら「こらこら」と追って、嫌がる臭いをまくしかないでしょうかね。
ところで、最後にぽしょっと書きますが、この間、妹のところは車を預けてる月極駐車場にどうやら人が落としていった形跡があったらしいです。使った紙もいっぱい一緒にあったとかで、人に間違いながさそうって。これはもうね、なんというか、開いた口がふさがらないと言いますか、言葉をなくしました。まさか猫みたいにそこをそういう場所と認定しないと思いますが、なんとも迷惑な話です。
※近況ノートに写真があります。
https://kakuyomu.jp/users/oguranatuki/news/16818093086197198559
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます