勇者参上?惨状?
〜これまでのあらすじ〜
遂に
待ち受けるアキュラ、インフィニティ、アウディ、ビーエムの四魔将軍を撃破し、彼らは魔王メルセ=デスを打破る事が出来るのか?!
次回! 『いざ!
お楽しみに!
––– 俺達のたたかいはこれからだッ!!
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「ユウトくん?盛大に現実逃避しているようだけど、どうしたんだい?」
「……ぐっはぁああ!! あのぅ、先輩?! 言い間違えですよね? いや、だって、ストーリー的に『そんな、、佐々木君だって?!』とか、もしくは『
荒い鼻息の僕に、先輩は「ユウトくん、ちょっと落ち着こうか?」と、苦笑いを浮かべていた。
「
「和名だったぁぁあ!!」
「何を喚いとんのや阿呆!」
デジャブを覚えるカアクのツッコミはさておき、残りの『
『ユウトくん、大丈夫かい?』と、心配してくれるツカサ先輩。 やっぱり、僕は…先輩と一緒に戦いたいんです。という心の声は表に出さず、『わかりました』と、一言だけ先輩に告げた。
「じゃあ、早速話をつけてくるよ。ユウトくんは、ここで待っててくれ」
先輩は、そう言い残しシブと共に保健室から出ていった。
暫く茫然と窓の外を眺めていたが、珍しく何も物言わぬカアクを不思議に思い、僕はカアクに語りかけた。
「僕達の戦いも…あと少しだね」
カアクは僕の背中に覆い被さる様に抱きついて来ると、「ああ、せやな。ユウト、最後まで生きる事を諦めんなや……」と、何故か僕の頬っぺたをツネってくる。
「いひゃいよ、ハアクひゃん」
そして彼女は素早く指を引き抜いた!!
「痛ッ!!この!! 邪…神……」
彼女は小さな肩を震わせて泣いていた。
「ウチに…もっと、力があったらなぁ……みんなを…犠牲に…せんで……ズビっ」
「カアクちゃん… クゥから聞いたよ。君はこの世界を守る為に堕神したって。そんな君を僕は尊敬しているんだ。だから、泣く事は無いよ、女神様」
「ほんまに…ええ男になりよって!ユウトの阿呆ぅううう」
–––– ねえ?褒めてるの?
「カアクちゃん、ところで残りの『
僕の問いに、カアクは少し戸惑い口を開いた。
「ユウト、薄々気付いているんちゃうか。モノガタリの力が、封印が長く保たん事を。奴のせいで、『創造主』にコンタクト出来ん様になってもたんや。ちょうど『次回予告』が無くなった辺りからやな…つまり、ストーリーの改変どころか、次の『巣』の位置もわからんのや…」
「…次回予告?ストーリーの改変?」
「ああ、すまん。こっちの話や。簡単に言えば、モノガタリは、この世界を消滅させるために創造主を操ろうとしてたんや」
カアクは『でもな…』、と含みをもたせた後に言葉を続けた。
「創造主の掌握だけではモノガタリの思惑は達成出来んかった。『対象』つまり、『観測者』がおらんと世界の定義が確立できひんからや」
––– カアクちゃん?サッパリわかりません。
「ちょっと難しいかもしれんが、ユウトは『シュレディンガーの猫』って聞いたこと無いか? あれと一緒や」
––– カアクちゃん?ヤッパリわかりません。
……と、声に出そうとした時だった。
保健室に息を切らせて駆け込んで来たツカサ先輩とシブの表情は、起こったであろう
「ユウトくんッ!!とんでもない事が起きている!!直ぐにグラウンドに来てくれッ!」
僕はカアクと顔を見合わせると、メダルを握りしめ、先輩に続いて保健室から駆け出した。
次 回 !
次…回! 『もう、お遊びは…』
––– お わ り だ。
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