第12話「男のツンデレはただただ気持ち悪いだけ」


大荷物を持って、帰宅した。


そこまではいいものの、部屋にマリアの姿は見えなかった。


どこかに出かけたのだろうか。


まぁいい。


とりあえず、買ってきたものを適当なとこに配置しておこう。


まずは衣類だ。


男の俺からすれば、ありえない数だ。


部屋着から普段着、用途不明なものまである。


まぁただの服なら、空いてる収納スペースにぶち込むのだが・・・。



「これはどうすれば・・・」



これ、というのは、まぁ下着ですね。


こんな代物、俺はこの人生で一度も扱ったことはない。


うーん・・・。


考えた結果、とりあえず引き出しの中身を一つ、どうにか空っぽにして、そこに入れておきました。


なんかよくわかんないけど、他と分けた方がいいオーラはしたので、そうしておきました。


あとはなんかよくわからんのだが、化粧水っぽいもんとかは洗面所に置いておけばいいか。


そんなことをしていると、いつの間にか夕方。


相変わらずマリアは帰ってこない。


このまま帰ってこないんじゃないか疑惑があるけど、あの子に限ってそんなことはないよねってことで、気にせず二人分の夕食を作る。


マリアが日本料理に興味があることは、いつぞやの朝食で学んでいる。


ということで、個人的にお嫁さんに作ってほしい料理ランキング、堂々の第一位である肉じゃがを作ることにしました。


ちなみに肉じゃがだが、俺の好物なので、作ったことは何度かある。あれは意外に奥が深い料理だ。


俺が作る肉じゃがは、じゃがいもを柔らかくする感じだ。よく煮込むやつね。味が染みて美味しいんだよ。


だが、今日はそんな時間はないよな・・・。


それに、よく煮込むというのは、それすなわち手間と時間がかかるということ。はっきり言って面倒くさい。


うーん・・・。



「全く、しょうがないなぁ」



とかなんとか言いつつ、しっかりと作り込むことにしました。


まぁあれだ、マリアに美味しい日本料理を食べてもらいたいからな。


日本人として、半端なもん出して、嫌いになってもらうのも困るし。


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