第20話 ダンジョンに行く前に理沙のステータスを見せてもらう

 祐樹と理沙は明日どのダンジョンに向かうのかをカフェでスマホを眺めながら話し合っていた。


「私としては東京駅か鉱石系のモンスターが出る銀座ダンジョンが気になっているんだけど。祐樹は何処がいいと思う?」


「う~ん、俺としては鉱石系のモンスターが気になるんだよね。鉱石系といえばアイアンゴーレムとかが居れば壁役として適任なんだよな」


「それもそうね。私は魔法をメインに戦うから詠唱中に狙われる可能性もあるし、壁系の仲間が必要だと思うわ」


「じゃあ、銀座に決定~!あっ、そう言われてみれば魔法が得意とは聞いてたけどステータスまで詳しく知らなかったな」


「そう言われてみればまだ見せたことなかったことなかったわね。じゃあ同時に見せ合いっこしよ」

 2人は紙にステータスを書いて見せ合う。


 名前 吉田 理沙 

 種族 人間 

 レベル 23

 HP  130

 MP  170

 物攻 15

 魔攻 175

 防御 90

 スキル

 火魔法Lv.1 水魔法Lv.1 風魔法Lv.1 氷魔法Lv.1 


 ユニークスキル

 魔女Lv.1


 魔女……女性限定スキル。魔法系のスキルが取得しやすくなる。魔法の威力上昇、詠唱省略、レベルUPが上がったときMPと魔攻の成長率を増加させるが、物攻が上がりにくくなる。


 まさに、魔法に特化したステータスだった。MPと魔攻に関しては補正がかかっており、俺よりも強かった。魔女というスキルも物理攻撃を捨てたとしても強すぎるこれなら安心して後ろを任せることができそうだ。


「私も強力なスキルを持っているけど、祐樹のスキルは私よりも成長すれば化けそうなスキルね」


「理沙もチートだからね。魔法系のスキルを日本人が持っていることが稀なのにレアな氷魔法まで持っているなんて羨ましい限りだよ。巣鴨でゴブリンメイジをゲットするために何時間もかかったのに無駄になったからね(笑)。もっと早くに理沙と出会えていたらと思うよ」


「それは私も同じよ。世界で一番最初のダンジョン攻略者がこんなスキルを持っているとは思わなかったんだもの」


「今更グチグチ言ってもしょうがないか」


「そうね」

 2人はクスクスと笑い合う。


「じゃあ、明日の10時に銀座の駅前で待ち合わせということで大丈夫?」


「それで大丈夫よ」

 明日のダンジョン攻略に備えて荷物を準備するために二人は家に帰った。


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