爆発後

バブみ道日丿宮組

お題:恐ろしい爆発 制限時間:15分

爆発後

「なにこれ?」

 朝起きてみると、天井がなかった。というよりか、壁も穴だらけで壁がない面もある。

「……?」

 丸見えの外に目を向ければ、そこはいつも見る風景と変わってた。

 まるで爆薬でも落とされたような……そんなぐあいに街が壊れてる。

 だが、煙は出てないし……どことなく数年経過してるような……そんな感じがした。

「……」

 とりあえずは現状を把握しようと、テーブルの上に転がってたスマホを手に取る。

 電波は圏外。

 おかしい。寝る前は5G回線がばりばりつかえてたはずだ、というよりWifiがつながってないのはおかしい。いや……待てよ。

 立ち上がって、部屋の扉を開いてみると、

「……おぉ?」

 断崖絶壁。

 3階にあった私の部屋の扉の先は、割断されたかのように先がなかった。

 身体がびくんとした。

 勢いがついてたら、下に落っこちてたかもしれない。

 この様子だと、下の階の親の様子もわからない。

 じゃぁ、パソコンはどうだろうか? スリープモードを解除しようとキーボードを叩くと反応がなかった。電源LEDが点滅してないことを考えると、そもそも電気が通ってない?

 情報が少なすぎる。

 おかしな状態を理解するためには、なんとかして外の様子を見に行くべきだろう。親もいるかもしれないし。

 だが、その前に着替えよう。

 壁がない部屋で着替えるのはまるで露出狂のような気がしなくもないが、壁を作ることはできないしあきらめるしかない。

 パッと動きやすい制服に着替えた? 着替えざるを得なかった。

 どうしてタンスの中身がないのだろうか? あんま制服好きじゃないんだよね。足がすぅすぅするし、男子の視線はイヤラシイしさ。

「はぁ……」

 ベッドに座ると、どうやって1階に降りるかを考える。

 ハシゴはないし、緊急用の階段もない。

 壁のない外の下は、灰色のブロックで飛び降りたら間違いなく怪我をするだろう。下手したら足の骨が折れるかもしれない。

 そうするならば、クッションを作るしかない。かといって、部屋にあるものでそういう風に使えそうのはベッドしかない。

 だが、ここでベッドを使えば、戻ってきたときに眠る場所がなくなってしまう。戻ることを考えるのは早計なことだろうか?

 まぁ……異世界にきたわけじゃないし、その心配はないだろう。


 現実を理解するのはそれから数時間後の話だった。

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爆発後 バブみ道日丿宮組 @hinomiyariri

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