第60話 裸
たとえば私の体を
どれだけ裸にしようとも
出てくるのは私自身でしかなく
そのことに失望しようが
自分に飽き飽きしようが
事実はいつも変わらないなら
もうこれは
裸の「私」というものを
しっかり抱えていくしかなくて
こんな自分を受け入れて
「仕方ないさ」と笑って
なんとか歩いていくよりほかない
たまには構えず気取らず
裸の私もいいもんだろう
そんなこと思いながら
私は私を受け止めていくのだ
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