218話_サキュバスとあなたに癒しをあげたくて
「シオリの疲れを私がとってあげます!シェイド、シオリをお風呂場まで運んでもらえますか?私、準備してきます」
やる気を出したソフィアは、シェイドに僕の運搬をお願いすると、自分は階段を上がっていく。
「準備?何する気なんだろ」
「さぁ、わからん。ソフィアなりに何か考えがあるのだろう。さ、私達は風呂場へと向かうぞ」
「え、それは決まったことなの!?」
「無論、ソフィアがあんなにやる気を出していることは珍しいではないか」
「いや、ソフィアに体洗ってもらうってことだろ?この流れは……っておーい、僕の話を聞けー」
疲れで体がまったく動かないため、シェイドにひょいと担ぎ上げられるとそのままおとなしく風呂場へと向かう他なかった。
簡単に裸に剥かれ、椅子に座らせられる。
「シェイドに裸にされるなんて…」
「知らない仲ではあるまい、恥ずかしがることはない」
「言い方!まぁ、いいや…早く体洗って上がろう」
そこに、ガラガラと扉を開けてソフィアが入ってくる。
「お待たせしましたー」
「あぁ、ってえぇ!??」
僕は驚いた。というのも、紺色のスクール水着を着たソフィアが目の前に立っていたからだ。
豊満な胸がたゆんたゆんと揺れ、ソフィアの柔らかな肌に水着が食い込んでいる。
弾けるようなハリが眩しい。
「ソフィア、その格好は…」
「あ、えぇ、シオリの体を洗うのに濡れちゃうなと思って」
ソフィアはごく当たり前のように答えると、体を洗う用のスポンジをシャワーで濡らす。
「それじゃ、綺麗にしますね」
「え、マジでやるの?いいよ、恥ずかしいし」
「良くないですよ、シオリ疲れてるんですから」
「いや、でも……」
そう押し問答をしていると、ソフィアの表情が曇ってくる。
「イヤ、ですか…?」
「え、いや、そういうわけじゃ…」
はてさて困ったものだ。
ソフィアの悲しむ顔は見たくない。それを自分が引き起こしているとなれば尚更だ。
でも、受け入れるとソフィアに体を洗われることに…。悩んでいると、シェイドが違った方向に助け船を出してきた。
「それなら私も手伝うとしよう。シオリには目隠しをしてもらえばいい。そしたら、私かソフィア、どちらに洗ってもらっているか解らなくなる。そしたら恥ずかしくないだろう」
「うーん…ん?」
「それはいいですね!そうしましょう!」
あれ、それはもっと恥ずかしいんじゃ?あ、目隠しされた。シェイドの提案に疑問を呈していると、返答する間もなく目隠しされてしまった。
何も見えない。
「じゃあ、始めますね」
「え、あぁ、うん」
もうこうなってしまうと、どうしようも出来ないので下手に動いて変なことにならないよう大人しくしていることにする(そもそも動ける力は残っていないが)
スポンジの感触が背中にあたる。どうやら始まったようだ。僕はそれを黙って受け入れる。
「ソフィア、それを使うよりかはこうやってやった方がシオリは喜ぶ」
ふにょっ。何か柔らかいぬるぬるしたものが僕の腕に当たる。
「ふぇっ、シェイド、それは…」
「シオリ、どうだ。柔らかい感触でよいだろう?」
まぁ、確かに柔らかいし、スベスベしてるし悪い感触ではない。
「うん、まぁ」
「ソフィアもやってみるといい」
「はい…」
ゴクリとソフィアが唾を飲み込む音が聞こえてから、更に一段と柔らかい何かが背中に2つのし掛かる。
グニュリと動きながらそれは僕の背中を丹念に動き回る。確かに、気持ちは良い。
「アァ……」
心なしかソフィアの吐息が漏れたような気がする。
「シオリ、どうですか?」
「え、あぁ、気持ち良いよ」
「そうなんですね、良かった」
「随分柔らかいけど、何で洗ってるの?」
目隠しされていてさっぱりわからないのでソフィアに聞いてみる。
「ふぇっ!?えっ、えーと……」
「とても柔らかいものだよ、シオリ」
「そっ、そうです!柔らかいものです…」
「それだとよくわかんないんだけど…まぁいいや……」
◆◆◆◆◆
その後、何かはわからないがよく柔らかいもので体を丁寧に洗われる。心なしか、ソフィアの吐息が荒くなっているような気がするが。
「ソフィア、大丈夫?疲れてない?」
「え?どうしてですか?」
「だって、少し息が荒くなってるかなって」
「そ、そんなことはないですよ!私は大丈夫です」
「そう、ならいいけど…」
ソフィアとシェイドがなにやらヒソヒソ話している声が聞こえるがなんて言っているかはわからない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます