第67話 空白の時


あなたの言葉が

わたしに届かなくなってから

どれくらいの時間が過ぎたのでしょう

ひとつひとつ遡って言葉を辿れば

その時の想いに辿り着くけど

気付かなかったことの方が

多かったような


あなたがどんな気持ちで

どんなぬくもりで

どんな優しさで

どんな強さで

わたしに向き合っていてくれたか

今ならわかる

脆くて

弱くて

わがままで

泣き虫で

こんなわたしに

何も言わずに

傍にいてくれたのに

わたしはあなたを思い遣る気持ちさえ

持とうとしなかった



あなたからの言葉が

届かなくなってからの空白の時

たくさんの大切なことに気づいたよ

そして今

あなたと同じように

誰かを思い遣り

支えて

傍に寄り添いたいと思ってる

それが

わたしに教えてくれた

あなたへの感謝の気持ち










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