第48話 夏の影


あなたの手が恋しい季節になりました

優しく肩を抱きしめる

ほんのりとしたぬくもりが

愛しい季節になりました

夏の間はどんなに遠くても

寂しささえも感じなかったのに

月の雫が涙のように

すぅっと、、落ちていくのを見た瞬間

あなたのその温もりに逢いたいと

切ないほど胸を締め付けます

辺りの夏の影はいつの間にか薄れて

澄み渡る空の青にも

流れてゆく風の白にも

秋が見え隠れしている

ポツンと咲いていたコスモスが

わたしにおじきをするように

揺れて・・・・

無性に

あなたの

そのふんわりと優しい温もりに

包まれたくなりました




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