秋祭りの熱にあてられて


 秋の夜は基本静かだ。


 でも、今日は違っていて。


「ねぇ、見て見て! 綺麗〜!」


 夜空に輝く光の花に、君は歓喜の声をあげた。

 遠くからは太鼓の音が響き、辺りは人で溢れている。秋祭りの夜は、夏に還ったみたいな賑やかさだ。


「なぁ」


「ん? なーに?」


 そして。

 

 僕の顔も、夏の頃のように熱い。

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