思い出の先を眺めて


「いらっしゃいませ〜」


 普段行かない喫茶店に足を踏み入れると、朗らかな挨拶が響いた。そのままレジまで行き、慣れない注文を済ませる。


 目当ては、果汁たっぷりシトラスティー。


 ――これ美味しいよ!


 来た理由は、気になる友達から勧められたから。


「……スッキリしてる」


 思い出の味が、またひとつ。

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