悪あがき


「私は信じない」


 一昨日も昨日も、今日の朝も昼も放課後の今も、親友はまだ足掻いている。


「もう諦めたら?」


「やだ!」


 即答。随分とご執着が強いようで。


「今からじゃダメなの?」


「うぅ……」


 力なく項垂れる親友。やれやれ。


「夏に……先輩と海行きたかったのー!」


「それでも8月34日はないよ」

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