夢への分岐点


「志望校変えたのか」


 放課後の教室。独り勉強していると、胡散臭い男が入ってきた。


「先生。勉強中」


「親に何か言われたか?」


 ビクリと肩が跳ねた。


「図星か」


「……どうせ叶えられないんです」


 昨晩受けた言葉をそのまま返す。


「親は偉大だが……なったこともない奴の言葉だってことは、忘れるな」

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