悔しさを越えた先へ


「くっ……はぁっ……!」


 ごろん、と芝生の上に寝転がる。首筋を刺激する感触に、顔の表面を焼く太陽。……夏だ。


「ほら」


 呆れ声と同時に、ペットボトルが空中を舞う。俺はどうにかキャッチし、中身を喉に流し込んだ。


「まだ走れるか?」


「あぁ」


 抜かれた記憶が蘇る。

 こんなとこで、立ち止まれない。

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