ずぶ濡れの中、君と笑う


 どこかで花火の音が響いた。


「ねっ、今の聞いた?」


「うん。今日花火あったっけ?」


「調べてみよ!」


 でも、そんな情報は載っていない。不思議に思うも、一先ず音の方へ彼と歩き始めた……直後。


「わっ⁉︎」


 大量の雨粒が夏空から降ってきた。


「プッ、アハハッ! 花火じゃなくて、雷鳴じゃん!」

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