0.2秒の勝利


 目の前が真っ暗で、頭の中は真っ白だった。歓声溢れる陸上競技場の後ろにある芝生で、俺は俯いていた。


 あいつと約束したのに……1年の俺たちでやってやろうぜって……


 でも、結果は受け止めないと。重い足を引きずり、俺は速報掲示板へと向かった。


 そこで俺の頭の中は、目の前は、唐突に色を帯び始めた。

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