恋の熱は隠せない


 チラリと隣の席を盗み見る。ふむ。相変わらずの無表情。


 14時頃。梅雨時の蒸し暑さに加え、強烈な眠気が襲ってくる5時間目。

 だが。彼女の表情はほとんど変わらない。どうなってるんだ。


 その後も何度か見ていると、不意に彼女が小声で「なに?」と聞いてきた。


 なぜかその顔は真っ赤に染まっていた。

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