頬に当たる感触


 僕は写真が嫌いだ。だって撮れば必ず目を瞑っているから。なのに。


「ね、プリクラ撮ろ!」


 最近付き合い始めた彼女が悪戯っぽく笑う。


「だから僕は…」


「プリクラなら大丈夫!」


 無理矢理連れて行かれ、パシャリ。


 そこには、幸せそうに目を瞑っている彼女と、驚いたように目を開けている僕がいた。

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