第305話 口直し?
――斬ッッッ!
「……今日はここまでにしよう」
“バベル”
現れた
この
「……氷室先輩達のほうは大丈夫かしラ……」
サンドラが心配そうな表情を浮かべ、そう呟く。
「フン……マア、ユーイチ以外は大丈夫……と言いたいところだけド……」
さすがのプラーミャも、鼻を鳴らすがいつもの威勢はなかった。
「ふむ……ここが趣味の悪い
中条が顎をさすりながら、俺を見やる。
「この
……まあ、初めて俺達と
「うむ……これまでに攻略してきた三つの
「ほう……属性反射スキル、とな」
俺に代わり、サクヤさんが中条に説明すると、興味が湧いたのか、中条の声が
「そうだ。ちなみに、既に攻略した三つの
「クク……その四つの属性反射スキルだけでも破格だというのに、まださらなる属性反射スキルを手に入れようというのか」
サクヤさんの話を受け、中条が嬉しそうに笑う。
そう……この“バベル”
さらには初回クリア特典として、相手のスキル攻撃を一回だけ封じることができる“ギュゲスの指輪”と、たった一度だけ装着者が死に瀕した時に身代わりとなって全回復させる“ハルモニアのネックレス”が手に入る。
本当は、“バベル”
あの“ハルモニアのネックレス”だけは、絶対にアイツには……いや、誰にも取られるわけにはいかない。
「とにかく、時間はかかるかもしれないけど、俺達はこの“バベル”
その言葉にみんなが頷いて賛同の意を示すと、俺達は“バベル”
◇
「食らうのですワ! 【裁きの鉄槌】!」
“バベル”
で、俺達は今まさに七十二の
『はう! [シン]の
何枚も貼り付けた呪符を一斉に発動させると、パイモンの凍って
「トドメだッッッ!」
――斬ッッッ!
最後は[関聖帝君]の青龍偃月刀で一刀壟断にすると、パイモンはようやく幽子とマテリアルへと変わった。
「ふう……気持ち悪いことには変わりないが、それでも、“バベル”
「エエ……」
二人が、マテリアルを眺めながら眉根を寄せた。
だけど、“バベル”
ハッキリ言って、難易度はコッチのほうが断然上なのに、俺達に与える印象はまるで違うな。
「それにしてモ……あの“バベル”
「うむ……できれば、少しでも
『はう……[シン]も心がつらいのです……』
そう言うと、三人が何かを期待するような瞳でコッチを見る。
あー……ハイハイ、分かりましたよ……。
「あはは……じゃあここを出たら、気分転換にルフランにでも行きましょうか」
「! う、うむ! ちょうど
「エエ! そうですワ! ワタクシも
『はうはうはう! アイスなのです! 食べた上にお持ち帰りもするのです!』
「は、はは……」
俺の提案を受け、三人が、ぱあ、と満面の笑顔を見せる。
シ、[シン]はともかく、二人の相談したいことってなんだ?
チョットだけ嫌な予感がしつつ、俺は指で頬を
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