第298話 深刻な事態
この後何があったのかは、夫婦の間の問題なので此処では割愛。
デルクは、あるいは想定していたのかもしれないが・・・・
・・・・
・・・
・・
・
城の、とあるお部屋
「やはりそうか。余もそうではないかと睨んではいたのだ!」
そんな事を言うのは国王陛下。
「そうですなあ。今になって思えば、我々がセカンド・サードジョブを得た時にも同様な出来事が発生しておりましたからなあ。」
宰相閣下である。
「どうしましょうか?これはこれで一般に開放すると大問題になりかねませんが。」
デルクである。
当時セシルも先程のハーデヴィヒ同様、普段ならデルクにする事のなかった行為を・・・・今は夫婦なので問題ないのだが、あの時は・・・・
ロースも同様。
そして国王陛下と宰相閣下も、そしてトゥーニス夫妻も。
王妃様も、トゥーニスさんの母君も。
皆等しく・・・・陛下は王妃達に引きずられ何処かへと去ったが、その後は陛下が真っ白になって燃え尽きていた事からもわかるように、恐らく同じ、あるいはもっと過激な出来事が・・・・もちろん夫婦なので何が起ころうと問題はない。
だがこれを教会で手軽に転職、あるいはセカンド・サードジョブの開放をしてしまったら、その後の事を考えると頭が痛くなる。
「・・・・セカンド・サードジョブの開放はいいが、特定のジョブに就かせるというのは・・・・時期尚早のようじゃな。」
「そのようですな陛下。これは段階的に、まずはセカンド・サードを今まで通りに取得、その後レベルを5まで育て、この後転職。これしかありませんな。」
これもどうなるのか怪しいけれどね、とデルクは思ったが声には出さない。
もっと人柱が必要そう。
デルクは必要な報告を済ませ、その場を去った。
そして残された国王陛下と宰相閣下だが・・・・
「これ、教会は、そして皇国は知っておったのではあるまいか?」
「はあ、左様ですなあ。一応教会の教義として、誨淫を禁じておりますからなあ。」
「バカか?それでは人はいずれ消えてしまうではないか。」
「まあ、そうなのですが、これも抜け道があるようで。但し今回の案件はその教えを真っ向から否定する事態になりかねませんで密かに話をすり替え、嫌忌すべき事と刷り込みをしてきたのでしょうな。」
問題を解決させず、人にとってとても有益なセカンド・サードジョブを避けさせた教会の闇は深い。
「今後の課題じゃな。何かしら魔道具でどうにかならぬかの?それに補正アイテムじゃ。」
「デルク殿は色々なアイテムを持っておられるようで。それを当てにいたしますか?」
「そうじゃな・・・・効果のあるアイテムがあれば、それを複製させて各教会に置いておくのも手じゃな。それと教会という名称、改める必要がありそうじゃ。」
この問題が解決する事はあるのか?
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