第269話 鈍感属性ここに極めり

「次トゥーニスさん・・・・遊び人確認・・・・セカンドジョブの選定を実行します・・・・」

 選定を終えるとやはりトゥーニスさんの様子が変です。

 何故か股間に手をやったままその場へうずくまってしまいます。

「うが・・・・なんじゃこりゃあ・・・・デルク、早くサードも行え。今はまだ耐えられる。」

 一体2人に何が起こっているのでしょう?急激な尿意?

 まだ何とか平静・・・・とはいかないものの、何とか自我を保ってるようなので、そのままサードジョブを実行します。


「ユスティネさん、我慢して下さい。そうです、手を・・・・右手を・・・・サードジョブ、遊び人を確認・・・・行きますよ?」

「はううん!!!!!」


 遊び人の選定が終わった途端、その場に崩れ落ちるユスティネさん。

 あ、やはりお漏らししちゃったみたい。

 床がどんどん水浸しに・・・・

 まあ浄化があるので後で・・・・

「次トゥーニスさん、行きますよ・・・・サードジョブ遊び人確認・・・・開始します。」


 終えた途端トゥーニスさんがビクンビクンと体を振るわせ、口からは涎がどんどん出てきています。

「身体が熱い・・・・股間が・・・・ユスティネ・・・・」

「トゥーニスさまあ・・・・」


 2人は激しく抱き合い、キスを始めました。

 一瞬どうするか悩んだんだけど、

「デルク、出よう。」

 セシルが手を引っ張ってくれたので、出ます。

 一応浄化をかけてはおきましたが・・・・


 その後ドアを閉め、休憩所を後にします。

 何故そうしたのか?

 一寸人には聞かせられない2人の凄まじい叫び声が聞こえてきたからです。


 それに休憩所を出たというのに、何故か時々揺れる休憩所。

 2人に一体何が起こっているのか?

 でもまあ、2人の声が時々漏れ聞こえているので、2人は無事・・・・とはいかなくても死にはしないでしょう。

「セシル、顔が真っ赤だけど無理させたかい?」

「え?そ、その・・・・2人凄かったと思って。」

「うん?僕は選定板仕舞ったりしていたからあまり見ていなかったけど、何が凄かったんだい?」

「そ、その・・・・教母様もそうだけれど、2人共服を脱ぎだして・・・・」

「ああ、体が熱いって言っていたからね。服を脱がないといけないほど身体が火照ってしまったのかな?今後考えないといけないね。選定の時は何か空調を効かせた部屋で行うとか、特別な服を着てもらうとか。」

「そうじゃないのだが・・・・デルク、手を繋いでもいい?」

「いいけれどどうしたの?」

「なんでもない。」

「わからないけどセシルが落ち着くなら。」


 そんな2人のやり取りを、生暖かい目で見つめる2人の視線にデルクは気が付かなかった。

【はあ、セシルちゃん可哀想。何でデルクは普段はあんなにできる奴なのに、こうした事はなんで鈍感になるかなあ?】


 とぼやいたロース。

 セシルはそれを聞いていたが、デルクには聞こえなかった様だ。


 可哀想なセシル。頑張れセシル!報われるその日まで!



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