第97話 2本の杖

 声に従って杖を作っているんですが、何故か2本作れとの声。


 その声に従ってみたものの、『1本は君がそのまま持っていなさい。』と何故か上から目線のありがたいお言葉が。


 1本は僕が使うって事?

 ジョブチェンジすれば精霊を召喚したりできるかもしれませんが・・・・


 今の所やる事が多すぎて、上位職へのジョブチェンジはしていません。


 魔法戦士とか、今の僕にはあまり意味がありません。

 何せ3つのジョブのうち一つを戦士、一つを魔法使いにしてしまえば事足ります。

 なのでこれらはジョブチェンジに余裕ができればやってみようか、その程度です。


 それにセシルの神聖騎士もです。

 やはり戦士と僧侶・・・・ヒーラーになればなんとかなります。

 これも余裕ができれば、です。


 で、ロースの精霊使い。

 鍛冶の時とかにどうやら精霊からのアプローチがあるようなので、近いうちに精霊使いにはなってみようと思っています。

 何せ精霊使いでないと、精霊との意思疎通ができないからです。


 今は精霊の強い意志があれば、一方的に精霊の言い分は僕に伝わる事もあるのですけれど、今の所僕の意志が精霊に伝わっているかは分かりません。


 で、さっきの杖に関してですけれど、これの付与に関しては精霊の声と思われる働きかけに従って色々付与をしたのですが、その結果は召喚する精霊の制御です。制御と言っても数です。

 どうやらレベルの数だけ一度に召喚できるようです。


 ロースに後で聞くと、どうやら基本一度に呼べるのは一体のみ。


 正確には何体でもいいみたいだけど、制御できないようです。

 大抵の場合、制御ができなくなれば、召喚した精霊はそのまま消えてしまう・・・・元の世界に戻るのかな?・・・・みたいです。


 そして精霊の声に従って作った杖に関して、もう1つの特徴は精霊を召喚し、力の一部を使い、その精霊が得意とする魔法を杖の所有者が使う事が出来るのです。


 つまり、召喚した精霊に魔物と戦わせ、本人は杖を用いた魔法攻撃、若しくは支援ができるのです。


 精霊使いは魔法使いではないので、スキルを持っていなければ魔法を使えません。しかしこの杖があれば、精霊を召喚している間であればその精霊を通して魔法が使えます。


「デルクありがとう!こんな杖ってあるのね?」


 ロースは喜んでくれています。

 しかし何で精霊使いでもない僕がこの杖を持っていないといけないのかな?


『そのうち必要になるから手放すんじゃないわよ!』


 何で上から目線?しかも精霊って性別があるのか分かりませんが、あるとすれば女性みたいです。

 こうして装備・・・・武器だけだけれども・・・・の充実した4人は、94層に向かって早速新調した武器と、今の己の力を試すべくまずは魚のエリアの突破を目標に、下の階に降りていくのでした・・・・自分もだけど。


 デルクはともかく、他の3人に94層で魔物を仕留める実力があるのか?

 こうご期待?


 ●  年齢ミスのお知らせ  ●


 あらすじと物語の年齢の表記に違いが発生してしまっています。

 修正は終わったと思いますが、もし記載ミスがあればご指摘いただければと思います。


 当初デルクは10歳からのスタート。セシルは9歳から。

 現在デルクは12歳、セシルは11歳です。

 レイナウトもロースも12歳です。

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