第38話 15層のボス部屋
僕は急いで2人と合流すべく、先に進みます。
そして15層、ボス部屋の前に2人はいました。
「急げデルク!入るぞ!」
もう既にヴィーベさんは中へ入り、リニさんは周囲を警戒しています。
そして、扉は徐々に閉まっていきます。
急いで・・・・何とか間に合い、部屋の中へ入ります。
ボス部屋ですよね?
僕が部屋へ入ったと殆ど同時に部屋の扉が閉まります。
「間に・・・・合った?」
僕がそう言うと、
「ああ、何とかな。後は此処でどれだけ時間を稼ぐ事ができるかだ。」
ヴィーベさんは此処で時間を稼ぐつもりのようですが、どうなのでしょう?
もっと先へ向かうのも手じゃないかな?
それとも穴を利用し、上の階層に脱出を試みる?
そう思っていると、
「動き始めたわ!」
ボスが動き始めたようです。
3体いますね。
「いいか、15層ならきっとまだ弱い。拘束する!」
拘束したらどうなるのでしょうか。
僕はボス部屋について殆ど知りません。
その、基本的な事柄はわかります。つまりボス部屋に入れば、ボスか侵入者が全滅するまで、扉が開かない、という事です。
それ以外は何とも。
僕が今危惧しているのは、ボス部屋での戦闘時間です。
制限はないの?
つまりあまりにも長引けば、次にボス部屋を攻略しようと待機している冒険者が、ずっと待たなければいけないからです。
それこそ数日も時間がかかった場合どうなるか?
ちょっとあり得ないなあとか考えていたら、
「デルク!」
名前を呼ばれ、ハッとなります。
今は魔物との戦闘中。余計な事を考えるのはよしましょう。
「どうしたのデルク!」
「ごめんなさい、ちょっと考え事をしてしまいました。」
「まあいいけど、油断しないでね?私達3人なんだから。魔物も3体。」
「集中します。」
ところで3体とも拘束するの?
そう思ってたら、ヴィーベさんは2体を仕留め終わっていました。
あれ?
「そいつは倒すな!ロープで縛って拘束する!」
僕とヴィーベさんで残った1体の魔物を追い詰めます。
これは・・・・オークですか?
地面に組み敷き、四肢を縛り上げます。
これで攻撃はできないでしょう。
「ふう。これで一息つけるぜ!」
暴れるオークのそばで一息とかどうなのでしょう。
「なんでオークが最後なのよ!」
妙にリニさんが嫌がっていますね。
「だってさ、人型のほうが拘束しやすいじゃないか?」
「女の敵なのよ!」
オークはその繁殖力の高さから、ドロップアイテムの睾丸は妊娠薬の原料として重宝されているようです。
何せオークは種族を選ばず、犯した女性を妊娠させる確率が高いからです。
種族が違っても子を成せるの?ある意味化け物ですね。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます