第33話 ボス弱いです

 その、ボスっていうぐらいなのでちょっと身構えいざ勝負!

 で・・・・本当にあっけなく仕留めてしまいました。


 え?弱い?

「お!もう仕留めちまったか!まあ5層のボスなんてこんなもんさ。」

 ヴィーベさんがそう言って、次の階層へ向かおうとしています。

「デルク、魔石ぐらいしかドロップしないけれど、回収してね。」

 リニさんが慌ててヴィーベさんを追いかけます。


 あ、確かに小さな魔石が落ちています。

 まあゴブリンなので、この程度?


 そして僕も2人を追いかけ、6層へ。

 途中、何だか家みたいな場所が見えました。

 リニさんが待ってくれていました。

 あれ?ヴィーベさんは何処へ?


 で、

「ちょっとこの中を案内してあげる。」

 何でしょう、この建造物は。


 どうやらこの中は安全らしく、ここでリニさんがダンジョンについて、改めて教えてくれました。


 1層 果物

 2層 肉

 3層 鉄鉱

 4層 魔物

 5層 ボス1体


 6層 薬草

 7層 ベリー

 8層 金鉱

 9層 魔物

 10層 ボス2体


 11層 材木

 12層 根菜

 13層 銅鉱

 14層 魔物

 15層 ボス3体


 16層 瓜

 17層 魚

 18層 銀鉱

 19層 魔物

 20層 ボス4体


 21層 野菜

 22層 蜂(蜜)

 23層 鉱物(ミスリル)

 24層 魔物

 25層 ボス5体


 このダンジョンはこんな感じになっているみたい。

 何で8層が金鉱なのでしょう?

 もっと下の階層は銅鉱だったはずなので、これはどういう事?


 そして5層毎のボスを突破すれば、こうした休憩所があるみたい。

 ここ休憩所なんだ。

「あ、ちょっと待っていてね?」


 リニさんが消えましたが何処へ行ったの?


 暫くして、

「デルクもするか?」

 ヴィーベさんがそう言ってきます。

「え?何をですか?」

「リニって今トイレに行ったんだよ。ここにはベッドもあるし、風呂もある。トイレもあるしキッチンもあるのさ!」

 へ?これではまるで家じゃないですか!

 しかも他の冒険者も多数利用しているみたいで、なんだかいい匂いがしてきます。

 そして・・・・

「ふう・・・・すっきりすっきり!」

 ニコニコしながらリニさんがやってきます。

「ここね、おトイレがあるからいいのよ。ないダンジョンは、そこらへんで用を足さないといけないでしょ?お尻丸出しで魔物に襲われて、死んじゃったりしたら恥ずかしいじゃない?」


 そういう問題じゃない気もします。但しお尻丸出しで戦う羽目にはなりたくないです。

 で、そしてもう用は済んだと、別の所に案内されます。


 なんだか魔法陣みたいなのがあります。

「これを踏めば、地上へ出られるんだぜ。」

 へえ、便利なものがあるんですね。


「まあいいや。さくっと6層へ行くぞ。地上で薬草採取してたろ。今は間に合っているからここは素通りでいいか。」


 そんなのでいいのですか?

 まあ、そういう事のようですから、次の7層へ。

 ええと、あれ?リニさん気が付けば消えてます。

「ああ、ここはベリーだからな。あいつベリーに目がないんだ。」


 先程も果物を美味しそうに頬張ってましたが、ここではもっと小さな果実?実?


 暫くすると、口の周りが残念なリニさんを、満足そうな顔で果物を口に入れてもぐもぐとしている小動物な姿を発見しました。

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