豪雨

バブみ道日丿宮組

お題:魅惑の豪雨 制限時間:15分

豪雨

 存在感がまるでないということを最近自覚したが、

「……」

 僕がまるでいないかのように女子が教室で着替え始めるのは違和感しかない。

 そもそも男子生徒は共学になったばかりで10人ほどしかいない中、このクラスでは僕だけ。その僕に気をつけるわけでもなく、女子たちは制服を脱ぎ下着を脱ぐ。

 突然の土砂降りの豪雨があったにしても、全裸になるというのはないであろう。

 それに……教室でそれらの衣服を絞るのもどうかしてる。あとで掃除するのは自分たちじゃないか。

 そんなことお構いなしに女子たちはきゃっっきゃうふふと喋り合う。

 そのたびに揺れる胸、乳首はなにかの文字サインのように上下左右に激しく動く。

 下の方は人によってはまだ生えてないので、そのままぷっくりしたものが目に入った。

 いやいやいや……僕いるんですけど?

「……くぅ」

 我慢できずに席を立つ。視線はこなかった。

 そのまま廊下へと出るともっとひどかった。

 まだパンツを履いてるぶん良かったかもしれないが、半裸の生徒たちが制服を使って遊んでた。先程以上の激しい揺れが胸を襲ってる。これは男子が箒で遊んでるようなものだろうか?

 

 ……あぁ、願わくばその間に挟まれたい。

 

 そう願いたくもなるが、これはダメだ。いや……不可抗力になるのか?

 視線を反らしても、ほぼ全裸の女子生徒がいて……誰も気にしてない。

 気にしないならここは強気に攻めるべきだろうか? 

 いや、その発想はおかしい。僕は犯罪者になるためにここに入学したわけじゃない。確かに男子生徒がいなかった学校に入ってきゃっっきゃうふふとしたいという気持ちがなかったわけじゃない。

 これじゃない。

 そうこれじゃない感が強い。もっと恥じらいを持って、濡れてあらわになったブラジャーを隠したり、頬を赤らめたり……そんなのが見たかった。

 ま、まぁ? 生が見られたことはラッキーだとは思う。豪雨に感謝しきれないほどの幸運。雨という力の強さを大いに知ることができた。

「はぁ……」

 腕時計を確認すると、予鈴まであとすこし。

 こうなると、教室に戻る以外の選択肢は出てこない。

 きっと担任がきたら注意するだろうと、このときの僕は思ってもいなかった。

 そしてあんなことになるなんて信じることは不可能だった。

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豪雨 バブみ道日丿宮組 @hinomiyariri

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