朝の顔

バブみ道日丿宮組

お題:早い顔 制限時間:15分


朝の顔

「おはよう」

「おはよう」

「こんにちわ」

「こんにちわ」

「こんばんわ」

「こんばんわ」

「一通りの挨拶をしたところで、あなたは起きないのね」

「目覚めるにはお姫様のキスが必要と」

「それで目覚めたことないじゃない。違うところは目覚めることはあっても」

「いいじゃない。それでも起きたことには変わらない」

「そういう状況じゃないでしょ。早く登校しないといけないのに、遅刻間際になるなんて……起こすということがまるで意味をなさない」

「たまにはそういう日もあってもいいんじゃない。優等生が必ず優等行為をしなければならないなんてことはないのだから」

「それでも普通以下にはなれない。良くはなっても悪くなるのはいけないことだ」

「なら、僕とこんな関係なのはよろしくないのでは?」

「そうね。そうかもしれない。あなたは汚れてる。ひどく汚れてる。普通にしてるはずなのにハブられ、妬まれる」

「そんな存在に優等生がくっついたなんてなれば、それは毒を浴びるようなもの」

「毒は解毒できるもの。最初のあなたより今のあなたはだいぶ毒が抜けた」

「君のおかげかもしれない。こんな朝に起きれることなんて考えられないくらいの進歩」

「なら、きちんと起きて欲しいもの。朝ごはんを食べて、一緒に登校するの」

「学校は好きかい?」

「嫌いではない。行けと言われてるから行ってるようなもの」

「それじゃ行かなくてもいいじゃないか」

「そうはいかない。若者というのは学校できちんと学んで社会にでるもの」

「僕は若者ではない。なんどもいうように身体は子供でも精神は既に老人並みの時間を過ごしてると」

「そんなこと知らないわ。私がみるあなたは子供だもの。精神も肉体も小さな子供」

「そっか。なら、しかたない」

「起きてくれるの?」

「流れはそうなってる。服を出してくれるか」

「わかった。私のお気に入りを出してあげる」

「フリフリのワンピースとかはやめてくれ。普通でいい」

「かわいいあなたをかわいくするのは普通のこと」

「やれやれ、仕方ないお嬢様だ」

「そう。付き合ってよね。それが側にいる条件なのだから」

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朝の顔 バブみ道日丿宮組 @hinomiyariri

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