あとがきにかえて(登場人物紹介③、ネタバレ含む)


本作は凡そNull年ほど前

〝END OF SORROW〟の名で18禁同人ゲームとして世に出る予定のお話でした


紆余曲折あってお蔵入りとなったまま長らく放置されてきたのですが

ツイッター上で行ったカクヨムの新連載何がいい?というアンケートで

「吸血鬼もの」が1位を取り

新連載を始めるにあたってよっこいせとプロットを引っ張りだして来た次第です


夜会結成編(仮)でひとまずの決着を見たシオンの物語ですが

作者の筆がのれば第2部とか書くかも知れませんのでバレ話もできず


なので

〝END OF SORROW〟(以下「EOS」)の設定話でも少し漏らそうかと思います



●シオン

 EOSには3人のヒロインが存在しました

 各ヒロインのメインルートのラスボスが〝最も古き血First-Blood〟でした


ヒロイン    敵役

トゥーラ  ⇔ イシュトヴァーン

ヒロインA ⇔ ゲオルギウス

ヒロインB ⇔ プラキドゥス


みたいな感じの構造です、ただ小説に組み直す関係でルート分岐がなくなり

話を一本化する過程で「恋愛要素要らんな……」と排除オミットした結果

シメオンがショタである必要がなくなり転成アナスタシスの概念をより強烈に読者に伝えようとか、吸血鬼に性別の概念は薄いとか言った文化の違いを語ろうとして


ロリになりました


実家の家庭環境がクソで人生をやり直したい衝動から転成で幼体化するのは同じです


▼血祈:〝未銘オルトロス


 〝可能性を操る〟能力いのり


吸血鬼の基本能力である再生・転成の発展形

己の在り方を自在に変化させ、変化を加速させる能力


非常に強力な能力に見えるが変化が本人の恣意であるがゆえに

逆に墓穴を掘る事もあり得るなど扱いが難しい能力である

馬鹿みたいに燃費が悪い





●トゥーラ

 シオンの項で触れたようにEOSにおける元メインヒロインです

 今? 今は全裸白衣ビッチ


 主に世界観の説明をする役回りとしての印象が濃いですが

 それだけにEOSに存在したグランドルートのキーマンでもありました


 旧作では女子高生で、残りのヒロインたちは彼女の同級生かつ友人で

 この子らの要素はアレゴリーの卯月キサラギヒイラギ三町ミマチ大貫オオヌキ の仲良し四人組に還元されて使用され済みだったりします


 ヒロインが不要になったのもあってこのあたりの設定はガッツリ消えています

 戦闘能力がまるでないのはEOSから変わっていません


▼血祈:なし




●プラキドゥス

 EOSでは隠しルートがある準ヒロインだったりしました

 ヒロイン兼ラスボスという作者わたしが大好きなアレです


 本作では見る影もありませんが。


 トゥーラがあんななので

 真面目に吸血鬼社会の安定を図っている委員長気質の人なのは変わらず


 基本的に吸血鬼は説得に応じないので

 本作では3ケタ年以上暴力で解決し続けてきた結果喋る事もしなくなりましたが

 EOSでは無口なだけでした、今作への変更でかなり人外度が上がっています


▼血祈:〝臨音アプラッダ


 〝磁力を操る〟能力いのり

 質量をもった闇の正体は莫大な量の砂鉄である

 接触した対象を磨り潰したり、質量で押しつぶしたりする

 砂鉄を振動させて音を誤魔化したりなど応用も可能で

 炎を捻じ曲げたりもできる(詳しくはプラズマと磁界で検索してみてね


 また血中鉄分ヘモグロビンに干渉するため至近距離にいるだけで肉体機能を狂わせる

 本人は自身の血祷の悪影響を受けないよう、血中銅ヘモシアニンに構造を変化させており、出血色は赤ではなく青い。

(そもそも酸素呼吸をしていないので必要ないのだが)




●イシュトヴァーン

 EOSでは最強最悪の黒幕だったおじいちゃん

 井縄いづな孝之たかゆきの娘を人質にとったりとかしてたひどい人


 今作ではそういう事やってないけどやってないだけで必要とあらばやるのは同じ


 実はアガフィヤにガチ下克上を仕掛け(て敗北し)た事がある

 現在はその痛手を癒すために自分では行動せず配下の吸血鬼や人間を使い暗躍中


▼血祷:〝僻礫ギャサ


〝電荷を操る〟能力いのり

 ケヴィンの〝談絶アサイラム〟やシンミアの〝雷躯トール〟と同系統

談絶アサイラム〟が感知、〝雷躯トール〟が発電に傾倒しているのに対し


僻礫ギャサ〟は「操作」にその軸足を置いており

他人の脳から全身にいきわたる神経系を遮断、あるいは割り込むことで他人の四肢の自由を奪う、操る、感覚をすり替えるなどの運用のほかに、現代社会では機械の遠隔操作なども可能となっている、かなり強い能力





●マクシモス

 EOSからの変更はほぼなし、だいたいそのまま

 強いていうならミルへの態度がやや軟化しパパらしい言動をとっているくらいか


 EOSではただ一人ラスボスをやっておらず、中ボス枠

 油断かましてシオンに食われて熱量になる役回りだった

(これがないと各ルートのラスボスと戦えないので


 本作ではミルの出番が増えた結果、三獣士の出番が大幅に削られているほか

 新規吸血鬼(ボワとか)がニョキニョキ生えていたりする


▼血祷:〝覇踏スクリーヒォ


 〝振動おとを操る〟異能

  詳しくは本編Cut.18参照




●ゲオルギウス

 EOSからおそらくもっとも性格が変わっている人

 マクシモスと同様、「古典的な」吸血鬼であり美少女を侍らしていた

(今作ではしていない、宝塚とか舞台が好きなのはEOSでも同じである


 割と喧嘩っ早いところやプラキドゥスにお熱なのは変わっていない

 が、シオンに対する態度はかなり変わっており、友好的になっている


 失読症ディスレクシアなのもEOS時代から変更されていない設定である


▼血祷:〝慈冠サイウス


 〝相転移を操る〟異能

 最も古き血First-Bloodの中で一番意味不明な血祷

 なんなら使ってる本人もよくわかっていない

 というか作中で性質を完全に把握してるものがいない

(このためケヴィンが読心しても正体がわからなかった


 物体の三相、すなわち気体⇔液体⇔固体を強制転移させる血祷であり

 これにより壁を溶かしたり空気を壁にしたりといった事が可能になる、のだが

 放熱・吸熱の二次的効果があるせいで正体不明となっている


 気体→液体→固体 の相変化は冷却であるため放熱 が

 固体→液体→気体 の相変化は過熱であるため吸熱 が追加で発生する


 この熱変動を抑え込もうとした場合ゲオルギウス自身の熱量を大幅に消耗するため

 制御が極めて困難、かつ影響範囲を絞る事ができない非常に不安定な血祷である


 閉所で運用できない(自分をまきこみかねない)、燃費が悪いなどの弱点に加え

 ゲオルギウス自身が最も古き血First-Bloodの中では若いため総合的な強さは下位

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俺を拾った吸血鬼がオカルト否定派だった件について アオイ・M・M @kkym_aoi

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