Cut.07 〝私は、死んだ私に花を手向ける〟
ぼろぼろとシメオンの体が崩れていく。
熱量枯渇による自壊死、――ではない。
崩れ砕ける鱗の下からは、小柄な常のシメオンの肉体が姿を見せていた。
手足の欠損など構成質量の不足を補うため、大気中の元素を固定して代用品に充てるのは吸血鬼の基本能力の内である。
なるほど獣化に伴って増大する質量を、先にそうやって水増ししていたらしい。
元から用が済めば切り捨てる部位は代用品で済ませておくに越したことはない。
効率はいいが転成直後にやる挙動ではなかった。
これも才能かな、と
ひとまずはよかろうと、
もういいのか?と男が問う、トゥーラは無言で左腕に意識を集中した。
左肩から先、指先まで丸々左腕を再生するのに約10秒。
もっと早くする事もできるが、まだ相手に手の内を晒すのに抵抗があった。
わざとらしく五指を開け閉めして万全であると態度で示す。
だが、男は諸手を挙げて戦意がないことを示し、口を開いた。
「――あー、いや。
さすがに
勘弁してくれって」
男の視線が一瞬、あらぬ方に泳いだのをトゥーラは見ていた。
通信機か何かで誰かに指示を受けたのだろう。
目前の男が一人、最低でも木立ちの内にはもう一人の気配がある。
そして、
時代は変わった。
ここ百年、彼女は
吸血鬼と戦おうという連中である、寿命を延ばすくらいの事はするだろう。
だが、
「気になるな。
私の名前なんてどこの誰から聞いたんだい
空気が変わる。
再びその視線が泳ぎ、誰かが男に耳打ちしたのがわかった。
「先生、――俺らの上役が代わりに挨拶しておいてくれってよ。
こう言えばわかるってんだが、通じるかい?」
〝
男が発した単語に、吸血鬼は殺気を消し肩を落とす。
「……そうか。
よろしく言っておいてくれ」
地面に転がっていたシメオンを抱き上げ、ついでに折れて転がっていた血刃の切っ先
を拾い上げてポケットに突っ込んだ。
男に背を向けて彼女はごく自然な足取りで場を離れる。
背筋に沿って流れた冷や汗を意識しないようにしながら。
――
行を積み求道に邁進し退転を知らずしていずれ大悟に至る。
仏門においては悟りを開くため、休むことなく日々全てを
その心がけをして〝
だが、そうではない。
呼び名は多く、破壊と滅亡を司り、時に獄卒としての職務を果たすともいう鬼神。
その中でも十大羅刹と呼ばれる者の一。
〝
それは数の利をして圧殺できるという意味であり、知識と技術を持ってその脆弱さにつけこめるという意味である。
だが、例外は常に存在する。
――いまだ
どれだけ人間の
**************************************
シメオンを背負って
手のかかる弟をベッドに叩き込み、トゥーラが最初にやったことは
鎮静状態を確認して一息つくと、すぐにシャワーを浴びる。
全裸のままバスタオルをひっかけ、スマホを手に電話をかけた。
「——もしもし、
急で悪いんだけど分析器の予約入れて、保存容器持ってすぐ来て。
こんな時間に悪いね、うん、それじゃ」
手早く連絡を終わらせ、シメオンに点滴を準備する。
吸血鬼の肉体は異物への抵抗も高いので効率は悪いのだが何もしないよりはマシだ。
ひとまずそれらの作業を済ませると、今度は冷蔵庫からアルコールを持ち出す。
一緒に三種のチーズ入りサラダチキンを引っ張り出し、裸のまま椅子に座った。
考えるべきことが多すぎる。
ため息をつき、プルタブを起こして酒精でのどを潤しながらサラダチキンをかじる。
現在、この国には五人の〝
そして〝
挙句、〝
永いこと東欧から動かなかった
それもありえなくはない。
逆に白杭が
という線もあり得る。
卵が先か鶏が先か、そのあたりはトゥーラには確認のしようがないが。
――同時に、この街で、吸血鬼による連続殺人事件が起こっている。
ここまで揃えば偶然とは思えない、というより確実に誰かの意図が働いている。
吸血鬼に血を吸われた人間は吸血鬼になる、というのは誤りだ。
それだけの条件で
伝承のように、吸血鬼が吸血でしか生存できないのならば自重する理由にはなろう。
だが実際はそうではない。
吸血鬼は吸血を行わなくとも命をつなぐことができる。
ゆえに、吸血行為を自重する理由も、同族の増加を忌避する理由もない。
そうなっていないのは五百年ほど前に
中世、魔女狩りの時代。
同族を誤殺する事すら許容して吸血鬼を殺し続けた
彼らと、個体としては強力でも弱点が多く数に劣る吸血鬼の戦いは熾烈を極めた。
互いに多数の死者を出した果てが休戦協定、——約定である。
〝
その縛りと引き換えに
ようはむやみやたらと増えないから殺さないでくれ、という条件付け。
親元を離れた
それこそ
以後、〝
トゥーラ自身や
とはいえ、それも表向きだけのこと。
シメオンが交戦した吸血鬼。
あれは若輩ではあったが強力な個体だった。
百年を生きた個体であればああも雑ではあるまい。
逆に、
最低でも
つまり親は
過激な思想を持つ
野良の
となれば消去法で考えて、
「——十中八九、
この時期に、
思い当たる理由など1つしかない。
どう考えてもシメオンに興味を持たれている。
面倒な
まあ、想像できる、できていた展開ではあった。
分が悪いから、ただそれだけだ。
それらすべてを相手取ってなお勝ち目はある、と判断すれば。
あれは今この瞬間にでも戦端を開くことを躊躇しない。
以前、言っていた事がある。
戦車くらいは問題にならない。
戦闘機や潜水艦はやや面倒な相手だ、と。
戯言と一笑に付すには規格外過ぎる男であることをトゥーラは知っている。
故に逆説、あれは退屈を持て余しているのだ。
近代化による娯楽の増大に伴ってあれは随分と丸くなっている。
ごくゆるやかに、暗に禁じられた〝
なのでまあ。
シメオン・フェテレイネンは格好の遊び相手、なのだろう。
今はまだ直接に挑むほどではないから、手頃な手駒をぶつけて育つのを待っている。
そんな思惑がありありと透けて見えるのだった。
面倒ではあるが、マクシモスが関与している証拠もない。
今のところトゥーラ・フェテレイネンにできることはなにもない。
思案の結果、そう彼女は結論付け。
ため息をついて次のアルコールを求め。
冷蔵庫から取り出すべく椅子から立ち上がるのだった。
**************************************
シメオン・フェテレイネンが目覚めたとき、見えた天井は見知ったものだった。
人としての記憶は薄情なことにもうずいぶんと薄れはじめている。
三カ月の新生活で彼の帰る場所、自室の天井と呼べるものはこれになっていた。
ベッドから上体を起こす。
手の指を曲げ伸ばししながら記憶を辿った。
明確に覚えているのは誰かに付け回されていた事実。
森林公園。
見知らぬ男、——吸血鬼。
そして、耐え難いほどの渇き。
意識せずに喉に触れる。
そこにはもう渇きの気配はない。
理由のわからない安堵が訪れ、よくわからない躊躇のまま頭を振る。
そこから先の記憶は曖昧だ。
戦っていた、ような気もする。
裸身にまとわりつくシーツをはがして立ち上がる。
気づけば彼女は全裸だった。
帰り着いた記憶はない。
だとすれば異常に気付いたトゥーラが迎えに来てくれたのだろうか。
点滴セットがベッド脇にあるのに気づく。
針は抜けていた。
トゥーラの加勢以外に思いつく展開もなく、思考を棚上げする。
声がする。
トゥーラのもの、ではない。
別の、——男の声?
倦怠感を盛んに訴える体に鞭打って、のろのろと下着を身に着ける。
服を選ぼうにも頭が回らず、目に入ったパジャマを羽織って済ませた。
部屋を出る。
廊下を歩く。
歩を進める。
声は、他人の気配は大きくなっていく。
常人なら壁越し、扉越しに聞こえる事も感じることもない気配。
そんなわずかな気配すら癇に障る。
自分の、自分と
見知らぬ
歩を進める。
ドアの前に立つ。
ドアノブに手をかけて、気づく。
自分の中の
ドアノブから手を放し、目を閉じる。
息を吸い、吐く。
戦いの気配も、敵意も感じない。
トゥーラが警戒している様子もない。
敵では、ない。
声に出さずに呟くと攻撃性は緩やかに
胸の奥にまだ、小さくなった敵意がわだかまっているのがわかる。
だが、問題ない。
この程度であれば自分は御しきれる。
ドアノブに手をかけ、押し下げる。
ドアが開く、向けられた視線にわずかに敵意が鎌首をもたげるが、無視した。
「……トゥーラ、お客さん?」
声に
自分は
不安がもたげる。
「ん、起きたのか。
おいでおいで」
柔らかに
華のようだ、と。
男の手元にも安酒の缶がある。
似合わないな、と。
高級そうなスーツを着た、40歳くらいの男。
高級レストランで
男が立ち上がり、
どう応じていいかわからず、黙礼を返して歩を進めた。
トゥーラの横、男の正面の椅子に腰を下ろす。
目の前に安酒の缶が置かれ、置いたトゥーラが彼の顔を覗き込んでくる。
「少し、背伸びた?
結構派手に怪我してたからねぇ。
体格よくなったかな?」
「え、そう、なの?」
自覚はない。
言われてみるとわずかに視線の位置が上がっている気もする。
また肉体感覚が狂うのかと思うとやや憂鬱ではある。
プルタブを起こし、安酒を一口、
以前は酒と言えば接待で、まるで好きではなかったが。
彼女に付き合って飲むのは、楽しい。
正面の男がスーツの内ポケットから名刺を取り出し、机の上に置く。
目の前に滑って来たそれを一瞥。
代表取締役
記載された文言を噛んで含めるように咀嚼する。
おそらくはそれが、目の前の男の肩書なのだろう。
だが、それがすべてのはずもない。
ここにいて、トゥーラを顔見知りであることが何よりも雄弁にそれを語っている。
何事か言いかけたトゥーラを片手で制し、男はシメオンに視線を合わせ口を開く。
「そう警戒なさらなくて大丈夫です、シメオン・フェテレイネン。
自分は
トゥーラさまの〝
〝
疑問が顔に出たのか、男は小さく頷いて再び口を開く。
「〝
身の回りの世話、甲冑の運搬、着脱の補助、馬の世話。
様々なお世話をして、最終的には自らも騎士になる、まあ騎士見習いですね」
男は安酒を一口含み、続ける。
「——もちろん、我々が言うところの〝
我々が言うところの〝
主と定めた吸血鬼に仕える人間、というと大袈裟かもしれませんが」
「
私の、きみのもか、私たちの戸籍を用意したのも
トゥーラが安酒を呷りながらそんな事を言い足す。
老けない、寿命もない、死ぬような事故にあってもなぜか生還する。
そんな常識の外にいる吸血鬼には人間の戸籍を定期的に用意する仕組みが必要だ。
そういってトゥーラが肩をすくめる。
戸籍上27歳の彼女が複数の薬剤特許を持っているのも不自然なことだと。
「元々シメオン・フェテレイネン名義の戸籍は、トゥーラさまの戸籍の予備でした。
だからこそ短期間でシメオン様の戸籍として使いまわせたのです。
……裏返すと次に戸籍が必要になると準備に手間取る事になるでしょう。
お二方とも、そこは気を付けてください」
「わーかってるってば。
でもどう転ぶかはわかんないし、準備だけはしておいて」
「はい。それはもちろん」
2人の会話になるほど、と相槌を打ちながら。
シメオンは言葉にならない不安を抱いていた。
今、何か。
聞き流してはいけない話題があった気がする。
じり、と脳内で形のない黒いものがわだかまる。
――最終的には自らも騎士になる、
——騎士見習い
じわりと、不安が脳の奥で結像する。
つまり、それは。
吸血鬼に仕え、信頼を得て眷属になる事を望む人間?
暗に示されたその、根拠すら薄い想像に背筋が凍る。
視線を一瞬だけ男に向ける。
男は安酒を呷りながらトゥーラの雑談に相槌を返している。
敵意は感じられない。
悪意も滲んではいない。
だが、——男には
真実としては彼は、
だが建前として彼は彼女の眷属なのだ。
ならば、どうか。
彼女の眷属となることを希求していたであろうこの男から見れば。
シメオンは一足飛びに男の場所を飛び越え、望むものを与えられた敵ではないのか。
根拠のない憶測に過ぎないのはわかっている。
だが、その不安は澱のように彼の脳の奥にこびりついてしまう。
「どうかしましたか、シメオンさま?」
男の発した言葉は白刃のように彼の心臓を撫でる。
いっそ優し気に放たれたその言葉が、まるで死刑宣告のようで。
「……顔色が良くないな。
ああ、結構な時間だな、もう。
あんなことがあったばかりだ、吸血鬼が頑丈とはいえ、ね。
そろそろ寝た方がいいんじゃない、シメオン?」
彼女の言葉に、そうですねと薄っぺらい返事を返して、立ち上がる。
不安が、消えない。
「あ、
久しぶりに泊ってく?
車、運転できないでしょ飲んだし」
「いえ、代行を呼ぶなりしますよ。
第一、客間がもうないでしょう、今はシメオンさまの部屋ですし」
「そう?
結婚もしてないんでしょ、私のベッドで寝てけば?」
みしりと、言葉にならない感情が胸を刺した。
トゥーラ・フェテレイネンは人間ではない。
吸血鬼に人間的な貞操観念はなく、そういう女であることも当に知っている。
顔を上げることは、振り返ることはできなかった。
男がどんな顔をしているのか見る事はできない、何かを言葉にすることも。
――その権利も資格も
「いえ、遠慮しておきますよ。
私ももう若くない、自室のベッドでの安眠が何よりの楽しみでして」
「そう?」
男が立ち上がるのが気配だけでわかった。
彼も、男も、揃って廊下に出る、視線をあげる事はやはりできない。
「ではシメオンさま。
これで失礼いたします、お体にはお気をつけて」
ありがとうございます、と告げた自分の声が。
まるで他人の言葉に思えた。
玄関が開き、閉じる。
男の気配が消える、遠ざかる。
息を吐いた。
形にならない恐怖はゆっくりと霧散していく。
ぬるりと、柔らかい肉がまとわりつく。
「——ん、顔色マシになった?
もしかして
人見知り、する方だっけ?」
「どう、かな……」
「ふむ。
元気になったのなら、どうする?
……部屋、いく?」
暗に示された彼女の望みに、震える。
女の肌からは熱を感じた。
わかっている、誤魔化しようはない。
すでに
それはきっと、
「——あの、ぼく、ないよ。
だからそういうの、相手には、」
掠れるような声で、呟く。
全身の欠損を補うためか、肉体の再構築で変化したのは身長だけではなかった。
起きてすぐに気付いていた事だ。
今の
鋭く、甘い痛みが首筋に走る。
柔らかく押し付けられた唇と、
そういえば吸血行為は、性行為の暗喩だという説も、あるのだっけ。
「——女の子相手は、久しぶりだな」
耳朶を打った囁きに、腹の奥に炎が点いたのを、どうしようもなく、自覚した。
ベッドに押し倒されたのか、押し倒したのかはわからなかった。
荒い息を吐きながらもつれ合うようにして倒れこむ。
死に瀕した生物は生存本能を刺激されて性衝動が増すという逸話もあるが。
吸血鬼は性行為によって繁殖しない。
生殖能力は失われている。
肌と肌の間に立ちふさがる布1枚すらもどかしく。
乱暴な手つきで、はぎとる、はぎとられる。
だとしたらこの熱はなんだろう。
この
白い肌に舌が這う。
唾液の跡が暗闇の中で薄く光を映す。
肉を抉るように荒々しく指が食い込む、形が変わるほどに爪を立てる。
脚をこじ開けて太ももを差し込む、肌がすり合う毎に熱を帯びていくのが分かる。
血を吸うためではなく、もっと別の理由で。
わからない。
なにも、わからない。
悲鳴のような甲高い、押し殺した
ごとりと、気安い音をたてて女の左腕が外れて転がる。
恥ずかしそうに、女が急増だったからと笑うのを、見た。
誰のためでも、せいでもなく。
それがおそらくは自らを救うために彼女が払った代償だとすぐにわかった。
再生の痕跡を残すその断面に舌を這わせる。
唇でそっと触れる、慈しむように、愛おしいものにそうするように。
虫のように五指が互いの体を這いまわる。
柔らかく、羽のように。
鋭く、棘のように。
いずれの指先だったか、それすらもわからない。
最奥に指先がたどり着き、こじ開けるように優しく乱暴に割り開いていく。
水音を、聞いた。
最後の理性はそこで溶けて消える。
男と女の交わりには、明確な果てがある。
だが、女と女の交わりにはそれがない。
甲高い声を上げ、背筋を震わせて、それでも。
快楽の声をあげる、あげさせる。
高みから高みへ、時に低く、高低を踏み越えながらドロドロに溶けあう。
自分と他人の境界は消え失せた。
汗と唾液と、それ以外の体液で互いを濡らしながら絡み合う、蛇のように。
その時、2人の吸血鬼は1つの肉塊だったのだと思う。
シメオン・フェテレイネンはすでに男でも女でもなく。
シメオン・フェテレイネンという名の獣に過ぎなかった。
ただそのためだけの、この世にたった1つの肉の器官でしかなかった。
もっと。
もっと。
もっと深く、その最奥まで。
蹂躙し独占し、自分という
だから、それは必然。
両足の狭間から肉の器官が屹立する。
それが男性器であったのか。
それとも変形した女性器であったのか
どちらでもよかった。
この肉により甘く高い
女が、その存在に気づいて口を開く。
言葉はいらない、鳴き声だけが聞きたかった。
荒々しく唇を重ねる。
舌をねじ込んで舌を絡めとる。
言葉は要らない、鳴き声だけを聞かせてくれ。
――女の最奥を蹂躙するという衝動は、すぐに果たされた。
**************************************
素肌に絡みついたシーツをはぎ取って床に降り立つ。
女の寝息を背後に聞きながら、シメオン・フェテレイネンは静かに歩く。
部屋の隅、
12歳ほどだったはずの肉体は、わずかに成長していた。
14歳くらい、だろうか。
下腹に屹立していたはずの肉の塔は影も形も見えない。
役目を終えて消えて失せたのだろうと、静かに納得する。
驚きも未練もない、執着ももはやなかった。
印象は変わっていない、わずかに背が伸びて女らしさを増した程度の違い。
そこにはもう、在りし日の誰かの
――笑ってしまう。
たった三カ月前まで毎日のように見ていたはずの
もう、シメオン・フェテレイネンは欠片も思い出せなくなっていた。
さようなら。
彼女は彼女のいるシーツの海へと還る。
その日、本当の意味で。
ある一人の
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