とあること
バブみ道日丿宮組
お題:俺は曲 制限時間:15分
とあること
「作曲なんてするものじゃないね」
「なに唐突に。仕事したくないの?」
「いやさ、誰でも書ける内容のをまとめちゃうとさ。なんかコレジャナイ感が強いっていうのかな。パッとしないんだよね」
「それはあなたが真剣にやってないからじゃない? ほら、有名な作曲家は自分の味を出して、しっかりと名前が売れてるじゃない」
「そういうタイトルをたまたま取って、たまたまヒットした。そういう風にも感じられない」
「それはただの僻みじゃない。あなたが仮に大人気アニメや、大人気映画のBGMを担当したところで名前が売れるかどうかなんてわからないじゃない。第一に大人気が大人気で終わらないこともある」
「そしたら黒歴史になるんだろうな。でもさ、俺は作曲家だから作る以外の選択肢なんてないんだよな」
「わかってるなら、手を動かして。童話用のがまだ3曲残ってるから」
「そうだな。手を動かしてできるならやろうかな」
「そういって、童話用のじゃないのがたくさんできてるじゃない。何に使うつもりなの?」
「急にメールがきたりするからね。それようかな」
「枯れない才能が羨ましい」
「そんなことないよ。誰にでもできることを俺はやってるに過ぎないよ」
「普通はできない。作詞だって、作曲だって、作文だって、その人の個性ってのもでるけれど、必ずできるということではないわ」
「日記ぐらいなら誰にでも書けると思うから、そうするとできる気がするな」
「それでも才能だと思う。日記を毎日つけられる人はそれだけで凄いと思う。私だったら、2日で飽きるし、内容が浮かばない。できたとしても酷い内容のになると思う」
「そっかなぁ。あんなのただの妄想の垂れ流しに過ぎないと思うよ。誰が誰を好きだとか、今日は何かを感じたとか。過大評価だよね。自分自身を神として見つめてる」
「そこまでは言わないと思うのだけれど」
「なんにしても、仕事のチョイスを間違えたのかもしれない。君の近くにいるということは利点ではあるけれど、仕事はたまったものじゃない」
「そういってられるのが華というのものじゃないかしら」
「うーん。平行線かな」
「そうかもしれない」
とあること バブみ道日丿宮組 @hinomiyariri
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