母親に追い出されたので勝手に生きる!!（泣きついて来ても、助けてやらない。）

第15話 魔物を売る

「そうだけど……？」

「何を持ってるんだ？」

「ええっと……ゴブに、オーガにボアと兎にウルフ。かな？取り敢えず」

「そ、そんなにか？なら、奥に倉庫があるからそこで出してくれ！こっちだ！」

　カウンタ越しに誘導されて倉庫の中に入る。

　相変わらず何処のギルドも、解体倉庫は臭いがあるのな。

「お兄ちゃん………臭い」

「そうだな、なら外にいるかい？」

「やだ！怖い！」

「そっか……なら、クリーン！これなら良いかな？」

「うん、臭くないよ」

「お、おい！あんた今なにをした？」

「え？弟が臭いが苦手なんだ、だから綺麗にしただけだよ。でも……勝手に……すみません」

「い、嫌別に良いがな……。さて、魔物をここに出してくれ」

「なら、出しますね？」

　ドサドサと、魔物を鞄から出して行く。

「よっと、これで一通りですね？」

「………お前さん何者だ？こんなに多くの魔物を？その鞄は」

「え？一応冒険者だけど……」

「え？」

「カイト一旦降りててよ。手は繋いでるからさ」

「うん」

　ゆっくりと、カイトを下ろしてギルマスと話す。

「それで、買い取りはしてくれるの、くれないのかな。くれないなら仕舞うからさ？」

「い、いや待ってくれ！買い取るよ？買い取るんだが、取り敢えず少し待てよ。てか……俺の部屋で休むか？その子具合悪そうだ！」

　カイトの顔色が悪いね？血の気が引いてる……あ！魔物見せたから気持ち悪いのかな？

「なら、良いかな？頼むよ」

「ああ、こっちだ！」

「カイトおいで、歩けるか？」

「うん………」

　ギルマスに、案内をされて部屋に入り座ってくれと進められて座る。

「さて、悪いが兄ちゃん！ギルドカード見せてくれや」

「これだ……」

　テーブルにスッとギルトカードを出す。

「ほぅ………アンちゃん……隣の領地から来たのかい？」

「そうだよ！なにか？」

「い、嫌ね、綺麗な身形だからよ？」

「それ……関係ある？」

「いや！ないがね。それにしても、このランクであの魔物量は……おかしいだろ？」

「……まぁ、ね？訳ありで、ランク上げられなかったからね」

「なら、ランク上げしてやるよ。あれだけの腕だ。そうだな……オーガが居たしな……」

　ぶつぶつとなにか呟く。

　ランクが上がるなら、喜んで待ちますかね？