爆発

バブみ道日丿宮組

お題:絶望的な爆発 制限時間:15分


爆発

「計画通りね」

「バレたら逮捕だよね」

「そうなってももみ消せるから大丈夫よ」

「それは大丈夫っていわないんじゃないか」

「お金が全てだから、問題ないわ」

「そう……」

「そうよ。証拠はそれでも残さないわ。この無線スイッチならば、相手が隣の国へいようとすぐに心臓に埋め込まれた爆弾が炸裂するわ」

「その爆弾ってのが証拠になるんじゃないか」

「ガンの摘出として手術されたときに、まさか爆弾が追加されてるなんてわからないじゃない」

「摘出なのに追加されるって、ひどい話だよな」

「それだけの憎しみがあったって思わない?」

「俺はあんまり知らないからな」

「聞きたい?」

「いや……いいよ。聞いたらなんか共犯者になりそうだし」

「十分あなたは共犯者よ。計画の全てを知ってるのだからね」

「手は入ってんだけどもね」

「ふふ。代わりにスイッチ押してみる?」

「それはまた……絶望的にありえない選択肢だな」

「名実ともに共犯者になれる機会なのに」

「スイッチ押したら、共犯者というより犯人になるよね?」

「そうかしら。ボタンを押したら爆発しましたって、ギャグじゃない。見えないところで爆発してるのだから、何度おそうともカチッと音がするだけで見える範囲ではなにもない。いえ、いっそのこと何も起こってないかもしれないじゃない」

「でも、起きてるんでしょ?」

「そうよ。一人の若者が生命を落とすの」

「なら、やめておくよ」

「残念ね。世界平和の第一歩になるのに」

「世界が平和になろうがならないが殺人はしたくないよ」

「歴史はそうもいってられないわ。尖った人間は必ず罰を受けてる」

「そうなら、大統領とか毎回暗殺されてるよね」

「今はそうね。でも、昔は違うわ」

「回帰的にはなりたくないなぁってーー押しちゃったの?」

「えぇ、いつ押そうか迷ってたのだけど、面倒になったわ」

「……ニュース見ようか」

「大丈夫よ。ただの一般人なのだから、そんな大事にならないわよ」

「えっと……速報に入ってるよ?」

「……そういうこともあるかもしれないわ」

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爆発 バブみ道日丿宮組 @hinomiyariri

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