Session5-3 爆誕!『安心安全号』!!
──西港地区、ボドロフ湖のすぐ側に建設された『盾神イーヴ要塞』。
もともとは、近辺で多発する奈落の魔域に対抗すべく建設されたものでしたが、
冒険者ではない神官戦士が務める場所であり、国から降りる予算も少なく、財政難に陥っていました。
そこで、グランゼール王国は魔航船発着場をこのイーヴ要塞の屋上に建設する計画を持ちかけます。
イーヴの神官戦士たちに、発着場やそこで乗降する重要人物の護衛などを任せる代わりに、相応の金銭支援を申し出た……という経緯です。
イーヴ神官は実直な者も多く、信頼性も高いと評判となっています。ただし、それでもイーヴの財政はそこそこにひっ迫しており、いまだ下町などで寄付を募っている者も見かけられるでしょう。
アルクトス:世知辛い……。
オルフ:この国冒険者が色々兼任してるしな……。
シンカイ:公務員が貧乏だから仕事が冒険者にいく。仕事が冒険者にいくから公務員が貧乏。これは両方ですね。
オルフ:せちがらいな。(うなずく)
シュシュ:うーん、奈落に対抗するための人員がこれか……。
オルフ:流石に貧民街区までは寄付募りに来ないだろうし、面識は無さそうだな……。
GM:イーヴ要塞、屋上。通常の定期便魔航船とは別に、それよりも少し小型で、形状が異なる魔航船が置かれている。君たちはアリスの案内のもと、それに乗り込むことになる
よ。
アルクトス:のりこめー。
冒険者たちが全員無事に乗り込んだことを確認すれば、最終点検の後、早速空へ飛び立つことになるだろう。
ライズは初めての空の旅ということで、目を輝かせながら周辺を見回している。
白銀に染まる北のディガッド山脈、そして南方に広がる夏のファーベルト平原の景色が、流れるように君たちの視界を通り過ぎていく。
GM/アリス・カーバイド:「──ということで、これがボクたちの新型魔航船、『マキシマム・スカイクルセイダーMkⅣ』だ!!」
イスデス:「『マキシマム・スカイクルセイダーMkⅣ』!?」
GM/アリス・カーバイド:「そう!!!」
シュシュ:「ま……まきしまむ……すか……?」
GM/アリス・カーバイド:「マキシマム・スカイクルセイダーMkⅣ!!」
アルクトス:「長いな。話に書くときはマキスカⅣでいいか……」
GM/ライズ:「マキシなんとか!!」
オルフ:「……神殿からの協力でも得てるのか?」クルセイダー、十字軍。
GM/アリス・カーバイド:「全然関係ない。かっこいいだろ!! クルセイダ―!!」
オルフ:「それでいいのか……」
GM:公式でこんな感じのネーミングセンスです(笑)。
シュシュ:新型魔動歯ブラシ、カタストロフィックレルレイザーMkⅢ。
GM:それに勝てないんだよなぁ……(笑)。
GM/アリス・カーバイド:「最大時速60km、高度2000m級も軽々と飛べる(予定)新素材をふんだんに(当社比)使った試作魔航船(完成度40%)なんだ!!」
オルフ:ところどころ欺瞞があるな(笑)。
イスデス:「うーんマスクデータが多すぎる。落ちない?」
GM/アリス・カーバイド:「落ちたことは無いよ!」これから落ちないとは言ってない。
シンカイ:「それに深い意味など究極的には関係ないのです! 例えば、人型魔動機兵の胸にライオンの顔があるとしたら!?」
オルフ:「邪魔じゃないか?」
GM/アリス・カーバイド:「ライオン……かっこいい!! じゃあ、次はライオンつけて『マキシマムインティニティ・スカイクルセイダーライオンハートMkⅤ』にするかー!!」
アルクトス:「長い」
GM/アリス・カーバイド:「ぐすん」
シンカイ:「飛べれて格好よければなんだっていいのですわ、つまりは。 それにこの景色、最高ではありませんか♪」
シュシュ:「(こう……ゼッタイオチナイシップとかのほうが……)」
アルクトス:「虚無の翼号とかでいいだろもう」
アリス・カーバイド:「えー、それはちょっと短……」アリかも……という表情をしている。
イスデス:「略してマイスラハートで」
シュシュ:「安心安全号なんてどうでしょう……!」真剣な眼差しで。
オルフ:「名前コンペティションやってる場合か?」
GM/ライズ:「じゃあライズ号!」
オルフ:「お前それは……いや、ライズ(上昇)だから悪くないのか……?」
イスデス:「ちゃっかり自分の名前つけちゃうと落下したときが大変だぜ?」
アルクトス:「開発に関わってないのに自分の名前をつけようとするのは、流石に厚かましくないか。まだ、ビューティアリス号だと言われた方が理解できる」
GM/ライズ:「だめかー。ほら。グランゼール王国だってグランゼールさんだってきいたよーっ?」
アルクトス:「ああいうのは、基本的に関係者の名前をつけるものだ」
オルフ:「迷宮見つけたからな。ライズは別にこの船を作ってないだろ」
GM/アリス・カーバイド:「ってことは、カーバイドをつけるのもアリか……」
イスデス:「いいんじゃないかな」
GM/ライズ:「うーん。たしかにオイラ、魔動機にはぜんぜん詳しくないからなぁ」
GM:色々と問題発言の応酬だったものの、マギテック協会の技術者がそこそこに気合いを入れて作っているからか、特に目立った揺れなどもなく、速度も高度も安定している。
アルクトス:道中執筆と仮眠ばかりして景色を見ませんでした。
シュシュ:船の中心のマストに掴まって一歩も動かない。
シンカイ:「こほん。名前に関しては進捗も待つとして……。ハーヴェス王国まではいかほどかかりますの?」
GM:そうですね。試験飛行ということで速度は抑えめだが、徒歩で4日はかかるハーヴェスーグランゼール間を、1日もかからずに飛行できるでしょう。
イスデス:到着は翌朝ってとこかな。
GM/アリス・カーバイド:(ころころ)「……一応、安心安全号に改名しとくか」
アルクトス:まじかよ。
イスデス:いい名前だ。
GM/アリス・カーバイド:「これなら落ちないっしょ。ヨシ!」
オルフ:「……それでいいのか……」
アルクトス:「いや、別に構わんが……」
シュシュ:「!!! ですよね……! もう安心安全ですっ……!!」
オルフ:「そしてシュシュは喜ぶのか……」困惑し通しの男。l
GM/アリス・カーバイド:「まあ、正式なロールアウト時にはなんかいい感じのを考えるつもりだけど。せっかく考えてくれたしね!」
イスデス:「ちょっと案が通らなかったのは悔しいが、まぁ今は安心安全号だ!」
GM/ライズ:「……ライズごう……」ぼそ。
ジャンくん:『ライズ殿もいつか何かの名付け親になれるといいな』優しくはむはむ。
イスデス:「いやぁ、これはもう落ちそうにないな! ガハハ!」
シュシュ:マストから手を放しリラックスした表情です。
オルフ:「……しかし、空路は速いな」適当に下を眺める。
イスデス:「それに高いねぇ……。尻尾の先までブルってくるぜ」景色を見下ろしながら。
シンカイ:主翼の動き等をじっくり見ている。
GM:船には対空中敵用の砲弾のほか、簡素ではあるがベッドやリビング、キッチンなども備え付けられている。
過ごすのには、それほど苦労はしないだろう。落ちなければ。
アルクトス:落ちなければ。
シュシュ:安心安全!
イスデス:ガハハ!
GM:……はい、落ちません(笑)。 安心安全号、の名前の通り、そのまま君たちは翌朝、何事もなくハーヴェス王国の魔航船発着場へたどりつくことができる。
シュシュ:名は体を表すってね。
GM:魔航船の強みは、休憩なし、障害物に左右されず、時速15~20kmを継続して出せることだろう。山越え、砂漠越えも難なくクリアできるので、ラージャハへ向かうのに、魔航船を愛用する者も多いという。
シンカイ:意外と遅かった。時速300kmとかコンスタントに出せるのかと。
イスデス:素の移動力300か……。
GM:一応、魔航『船』ってことで、だいたい船の速度くらいとしてますね。SW2.0の『スカイシップ』も移動速度50で、時速18kmくらい。全力移動しっぱなしで時速54km出ますが、通常移動基準としております。
シンカイ:なるほどなあ。
アルクトス:「もっとスピードが出せるのは、何度か試運転を終えてからになるだろうな」
GM/アリス・カーバイド:「そうだねぇ。高度も速度もまだまだ、って感じだよ」計器を見ながら言う。
「特に高度がね。地上から離れれば離れるほど、気圧が低くなって離陸にエネルギーがかかるし、それに魔航船の
シュシュ:「安心安全のためにはそれなりの制約があるのですね」
GM/アリス・カーバイド:「うん。ダイケホーンに魔航船を通せないのはそのためだけれど……いつか、ね。一度は、成功しかけたことだし。……スピンドル博士がいなくても、ちゃんとやってやらなくちゃ」
イスデス:「ま、元は翼持つ者の領域なんだ。そう楽にはいかないよね」
オルフ:「とはいえ、障害物や高低、馬の疲労を考えず進めるのは良いな」
アルクトス:「ふむ……一度失敗したタブーへの挑戦、なるほど」メモ。
GM/アリス・カーバイド:「タブーは破るためにある、とは言わないけれどね。いつでも挑戦っていうのは大事だと思うんだ、ボク。君たちも、がんばって挑戦していくといいよ! ……って、まあ偉そうに言えたことじゃないよね、アハハ」
シュシュ:「……挑戦、ですか」自分にはまだ縁がない話だなと思いつつ。
GM/ライズ:「オイラも挑戦するっ!……まずは依頼をこなす挑戦からねっ!」
アルクトス:「悪くない。次はそこら辺で何か書くとしよう」
オルフ:「……挑戦と無謀は違う、どっかで命を落とさないようにだけ気を付けろよ」
GM/アリス・カーバイド:「うん。……君たちもね。冒険者が一番、危険な場所にいるんだからさ」
イスデス:「そうそう、特に前線組は気を付けてくれよ?」
オルフ:「ここが一番甲斐があるんでな」危険と報酬の費用対効果が良いです。
シュシュ:「(でも…付いていくと言ったことも、こうやって出てきてることも挑戦なのかな……)」
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